EVシフトの逆風で日産・ホンダが統合へ、経営再建の最終手段
EVシフトの逆風で日産・ホンダが統合へ

日産とホンダ、経営統合協議を開始

日産自動車とホンダが経営統合に向けた協議を開始したことが、複数の関係筋への取材で明らかになった。両社は電気自動車(EV)シフトの逆風や中国市場での競争激化を受け、経営再建の最終手段として統合を模索する。両社の合計販売台数は年間約800万台に達し、世界第3位の自動車グループが誕生する可能性がある。

背景にあるEVシフトの減速

世界的なEVシフトは、補助金縮小や充電インフラ不足により減速している。日産はEVの先駆者として「リーフ」を投入したが、近年はテスラや中国のBYDに後れを取った。ホンダもEV市場での存在感は薄く、両社とも収益性の改善が急務となっている。中国市場では、BYDをはじめとする現地メーカーの台頭により、日産とホンダの販売が低迷。2023年度の中国での販売台数は、日産が前年比16%減、ホンダが同14%減と落ち込んだ。

統合のメリットと課題

統合により、研究開発費の削減や部品の共通化など、年間数千億円規模のシナジー効果が見込まれる。特に、EVや自動運転技術の開発競争で後れを取る両社にとって、経営資源の集中は不可欠だ。しかし、統合にはブランドの維持や雇用調整など多くの課題が残る。また、日産は仏ルノーとの資本関係があり、ホンダは米ゼネラル・モーターズ(GM)との提携を進めており、既存のアライアンスとの調整も必要となる。

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業界再編の波が加速か

自動車業界では、CASE(コネクテッド、自動運転、シェアリング、電動化)への対応で巨額の投資が必要となり、再編の動きが加速している。2021年にはステランティスが設立され、2023年にはフォルクスワーゲンとフォードが提携を強化。日産とホンダの統合は、業界再編の新たな局面を示すものとして注目される。専門家は「両社の統合が成功すれば、他社にも波及する可能性がある」と指摘する。

今後のスケジュールと市場の反応

両社は年内にも基本合意を目指し、詳細な統合比率や経営体制を詰める。市場では統合報道を受けて、日産とホンダの株価が急騰。アナリストは「統合の実現性やシナジー効果の試算次第で、さらなる株価変動があり得る」と分析している。日産の内田誠社長は「現時点で決定した事実はない」とコメントしているが、関係筋によると、両社のトップは複数回にわたり非公開で会談を重ねてきたという。

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