東京都中野区の中野サンプラザ跡地(2023年閉館)の再開発について、中野区は7月8日の区議会建設委員会で、新施設の建て替えを工区ごとに分け、段階的に進めることを認める方針を明らかにした。資材費の高騰が続く中、民間事業者の負担を軽減し、事業を確実に推進する狙いがある。
公共性の高い機能を優先
区の説明によると、事業期間が長期にわたる場合、ホールや商業施設など公共性の高い機能を優先して先行開業できるよう、段階的な整備を可能にする。これにより、早期に地域住民へのサービス提供を開始できる見通しだ。
採算性を確保するため、住宅の設置は上限1100戸程度とし、ホールは2500人から5000人規模とする方針。区は8月に事業計画の骨子を公表し、10月に素案を提示する予定。有識者会議の意見を聴取した上で、来年2月に計画を確定し、その後事業者を募集する。完成目標は2034年度(令和16年度)としている。
過去の計画頓挫から再出発
跡地の再開発を巡っては、2021年に複合施設を建設する民間事業者の計画案を採用したが、事業費が当初見積もりから約900億円上回ることが判明。区は2023年6月に事業者との基本協定を解除していた。今回の段階的整備方針は、こうした教訓を踏まえ、事業リスクを分散させる狙いもある。
「資材価格の高騰や労働力不足など厳しい環境下で、事業を確実に進めるには柔軟な対応が必要」(区担当者)としている。



