フードデリバリー「menu」9月30日でサービス終了…配達員が語る業界の厳しい現実
フードデリバリー「menu」終了…配達員が語る業界の厳しい現実

フードデリバリーサービス「menu」が、2026年9月30日をもってサービスの提供を終了することが明らかになった。このニュースを受け、業界の最前線で働くベテラン配達員が、フードデリバリー業界全体の厳しい現状を語っている。

配達員の実質的な賃下げ

ある配達員は、報酬の現状維持に成功している配達員がいたとしても、すべての物価が上がっている現在、それは実質的な「賃下げ」に等しいと指摘する。この状況でやる気の出る配達員がいたら、その心得を教えてほしいと述べている。

顔見知りの配達員の姿はほとんど見られなくなり、配達用バッグを背負って飲食店に行くと「めちゃくちゃ久しぶりじゃん!」「元気してた?」と店員に声を掛けられることがあるという。ギグワークは時間の融通がきくため「働きやすさ」という点では強みがあるが、経済的な部分ではかなり足腰が弱ってきた印象を受けると話す。

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人材の流出と業界の構造

「まともな人ほど限界を感じて離脱しやすく、私のような社会不適合者、変わり者が残存しやすい構造があるように思う」と配達員は語る。最近は雨の日ですら注文数が少ない日が多く、経営が苦しいときこそ「人材」という武器が貴重になるが、デリバリー配達員は雇用されているわけではないため、都合が悪くなったらすぐに他社へ乗り換えてしまう。これは配達員が悪いわけではなく、そういうシステムだから仕方がないと述べている。

差別化できない競争の現実

デリバリー各社の間で「これ」といった差別化ができていない点も、競争をより激しくしている。どのデリバリー会社もほぼ同じ飲食店、ほぼ同じ価格帯のメニューを取り扱っている以上、サービス利用者からすると、どのデリバリー会社で料理を頼もうが「差」は生まれない。そのため、クーポンの配布や店頭と同じ価格での配送など、血で血を洗うような価格競争が繰り広げられていると分析する。

一方で、配達員が満足できる報酬をデリバリー価格に乗せ、さらにその価格でも顧客が許容し、デリバリー会社にも利益が生まれるという状況をどう実現すればよいのか、見当がつかないと述べている。

デリバリー各社がここから逆襲するのは、外的環境に変化がない限り、なかなか難しいのではないかと締めくくっている。

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