人手不足が深刻化する中、各企業が即戦力を確保しようと、社員が知人を紹介する「リファラル採用」や、退職した元社員を再雇用する「アルムナイ採用」を積極的に導入している。これらの採用方法は、中途採用のコスト削減や就職後のミスマッチ抑制が期待される一方で、似た背景の人材が集まり、組織が同質化しやすい面もある。大企業を中心に導入が進む中、組織への円滑な定着や公平な人事評価につなげられるかが問われている。
導入状況と調査結果
リファラルは紹介や委託などを意味する英語の「referral」、アルムナイは卒業生や同窓生などを意味するラテン語の「alumnus(アルムヌス)」がそれぞれ語源で、いずれも2022年ごろから注目されるようになったとされる。
東京商工リサーチが今年6月に実施し、6475社から有効回答を得た調査では、リファラル採用は49.2%、アルムナイ採用は32.8%が導入していた。「両方取り入れている」との回答は27.0%だった。いずれも、中小企業より大企業の方が導入が進んでいる傾向がみられた。
定着率と企業の取り組み
従業員の定着率が高い採用方法を尋ねたところ、「いずれも大差ない」を除くと「リファラル採用」が最多の18.5%だった。「ハローワークを通じた中途採用」が12.1%、「新卒採用」が10.4%、「会社HPや採用広告を通じた中途採用」が7.9%と続いた。
関西に拠点を置く企業も、リファラル・アルムナイ採用を取り入れている。両方を導入しているJR西日本は狙いについて「多様な採用チャンネルを活用することで人材を確保するため」と説明する。リファラル採用では、採用につながった場合に紹介者に5万円を支給しているという。



