週明け8日の東京株式市場で、日経平均株価は前週末比で小幅に上昇して始まったものの、その後は伸び悩む展開となっている。市場では、トランプ次期米大統領の関税政策に対する警戒感がくすぶり、積極的な買いが見送られている。
底堅さと上値の重さが共存
日経平均は一時、前週末比で100円超上昇する場面もあったが、その後は上げ幅を縮小。午前の取引では3万9000円台半ばで推移している。市場関係者からは「米国の関税引き上げが日本企業の業績に与える影響を懸視する声が多く、主力株の上値が重い」との指摘が出ている。
一方で、日本企業の好調な決算発表が相次いでいることや、日銀の金融緩和継続観測が下値を支えている。今週はソニーグループやトヨタ自動車など、時価総額の大きい企業の決算が予定されており、結果次第では相場の方向感が変わる可能性もある。
米雇用統計を前に様子見
今週末には米国の1月雇用統計の発表が控えている。市場予想は非農業部門雇用者数が前月比で約17万人増と、堅調な雇用の伸びが見込まれている。しかし、結果が予想を大きく上回れば、インフレ再燃懸念から米長期金利が上昇し、株式市場にとっては逆風となる可能性がある。
「雇用統計の結果次第では、FRBの利下げ観測が後退し、リスクオフの動きが強まるリスクがある」と、国内証券のストラテジストは指摘する。そのため、週前半は様子見ムードが強く、方向感の定まらない値動きが続きそうだ。
トランプ関税への警戒続く
トランプ次期大統領は、就任直後から関税引き上げを打ち出す可能性が取り沙汰されている。特に中国向けの関税を60%に引き上げるとの公約は、日本を含むアジア市場にとって大きな下振れリスクとなっている。
「仮に米中関税が再び激化すれば、サプライチェーンを通じて日本企業にも打撃が及ぶ。特に自動車や電子部品など、中国での生産比率が高い企業は影響を受けやすい」と、アナリストは分析する。市場では、トランプ政権の政策が具体化するまでは、積極的なリスクテイクは難しいとの見方が大勢を占めている。
企業決算にらみの展開
国内では、今週も多くの企業が決算発表を予定している。前週は、業績予想の上方修正や自社株買いの発表が相次ぎ、好感される場面が見られた。特に半導体関連株は、AI需要の拡大を背景に堅調な決算が続いており、相場の下支えとなっている。
しかし、今週は米国株の動きが不安定なことから、日本株も影響を受けやすい。市場参加者は、米雇用統計と企業決算の結果を慎重に見極めながら、ポジションを調整している。日経平均は当面、3万9000円を挟んだレンジ相場が続くとの見方が多い。



