「バブル期の再来」は幻想? 日本株高の本当の理由とリスク
「バブル期の再来」は幻想? 日本株高の本当の理由

日経平均株価が34年ぶりの高値を更新し、市場では「バブル期の再来」を囁く声も聞かれる。しかし、専門家はこれを否定し、今回の株高は企業業績の改善や海外からの資金流入など、ファンダメンタルズに裏打ちされたものだと指摘する。一方で、円安や金融政策の先行き不透明感など、リスク要因も存在する。

株高の背景にある企業業績の改善

日経平均は2023年に入り、約30%上昇。背景には、日本企業の業績改善がある。2023年度の経常利益は過去最高を更新する見通しで、特に自動車や半導体関連企業の好調が目立つ。また、東証の市場改革や、コーポレートガバナンスの強化も株価を押し上げる要因となった。

三菱UFJモルガン・スタンレー証券のシニア投資ストラテジストは、「企業の利益成長が株価上昇を支えている。バブル期のように投機的な資金が流入しているわけではない」と分析する。

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海外資金の流入が市場を活性化

海外投資家の買い越しも株高を後押ししている。2023年に入り、海外投資家は日本株を約3兆円買い越しており、特に米国や欧州の機関投資家からの資金流入が顕著だ。背景には、日本株の割安感や、中国経済の減速に伴う資金シフトがある。

「日本株はPBR(株価純資産倍率)が1倍を下回る企業が多く、割安と評価されている。また、中国に代わる投資先として日本が注目されている」と、アセットマネジメントOneのストラテジストは語る。

リスク要因:円安と金融政策の行方

一方で、株高にはリスクも伴う。円安は輸出企業に恩恵をもたらす一方、輸入コストの上昇を通じて内需企業の収益を圧迫する。また、日銀の金融政策の正常化が遅れれば、円安がさらに進行し、インフレを加速させる可能性がある。

「円安が行き過ぎれば、日本経済にとってマイナスになる。また、日銀が出口戦略を誤れば、金利急騰で株式市場が混乱する恐れもある」と、第一生命経済研究所のエコノミストは警鐘を鳴らす。

投資家が取るべき戦略

専門家は、現在の株高を「バブル」と見るよりも、構造的な変化の始まりと捉えるべきだと指摘する。企業の収益力向上やガバナンス改革が継続すれば、日本株は中長期的に上昇トレンドを維持する可能性がある。

「短期的な値動きに一喜一憂するのではなく、企業のファンダメンタルズを見極めた上で、分散投資を心がけることが重要だ」と、投資アドバイザーは助言する。

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