2026年上半期の金融市場は、人工知能(AI)関連投資の拡大を背景に半導体関連株が相場をけん引し、日本株や新興国株が好調なパフォーマンスを示した。一方、金(ゴールド)やJリート(国内リート)は低迷し、資産クラスごとに明暗が分かれた。市場では「次の投資先」を探る動きが活発化しており、出遅れたJリートに見直し機運が高まっている。
半導体主導の上半期相場
SBI証券投資情報部のシニア・ファンドアナリスト、川上雅人氏の分析によると、2026年上半期の日経平均株価連動型ファンドは約40%上昇し、主要インデックスファンドの中で最高のパフォーマンスを記録した。続いて新興国株式インデックスファンドも約27%上昇し、全世界株式(オルカン)の約14%上昇を大きく上回った。
好調の背景には、AI関連投資の拡大を受けた半導体関連銘柄の上昇がある。日経平均では、アドバンテスト、東京エレクトロン、ソフトバンクグループ、キオクシアホールディングスなどが寄与した。新興国株式インデックスファンドも恩恵を受け、eMAXIS Slim 新興国株式インデックスでは台湾と韓国が約半分を占め、組入上位にTSMC、サムスン電子、SKハイニックスが並ぶ。セクター別では半導体・半導体製造装置が24.2%(2026年5月末時点)を占め、半導体市況の影響を受けやすい構造だ。川上氏は「2026年上半期は半導体主導の相場だった」と総括する。
出遅れJリートに反発の兆し
半導体関連株に資金が集中する一方、金利上昇の影響を受けやすいディフェンシブ資産には逆風が続いた。特にJリートは高い分配金利回りを維持しながらも価格調整が続いたが、川上氏は「好調な資産よりも相対的に出遅れた資産に投資機会が生まれる」と指摘する。
東証REIT指数と予想分配金利回りの推移を見ると、2024年末には予想分配金利回りが5.2%台まで上昇した局面で指数が下げ止まり、その後反発に転じた。今回も予想分配金利回りは一時5.2%台まで上昇後、指数に下げ止まりの動きが見られる。6月30日時点の予想分配金利回りは5.065%と依然高水準で、利回り面では割安感が意識されやすい水準だ。
ただし、2024年末と現在では投資環境が異なる。当時の10年国債利回りは1.06%だったが、足元では2.62%前後まで上昇しており、Jリートの予想分配金利回りとのスプレッドは縮小している。川上氏は「金利上昇環境下でも、Jリートの高い利回りは引き続き魅力的」と評価する。
下半期の注目JリートとNISAファンド
川上氏は下半期に注目すべきJリートとして、物流施設やデータセンターなど成長セクターに特化した銘柄を挙げる。また、NISA(少額投資非課税制度)で購入できるファンドでは、Jリートを組み入れたバランス型ファンドや、アクティブ運用のリートファンドが候補となる。具体的なファンド名については、SBI証券の公式情報を参照されたい。
川上氏は「半導体関連株の上昇一服後は、出遅れていたJリートやその他ディフェンシブ資産への資金シフトが期待される。分配金利回りの高さに加え、不動産市況の改善も追い風だ」と述べ、下半期のポートフォリオ構築におけるJリートの重要性を強調した。



