レゾナック、廃プラから基礎化学品を直接製造する新技術を開発 実証開始
レゾナック、廃プラから基礎化学品を直接製造する新技術

化学大手レゾナックは14日、使用済みプラスチック(廃プラ)から基礎化学品であるエチレンやトルエンなどを直接製造できる技術を開発したと発表した。同社は4月から横浜市の研究施設内で実証設備を稼働させており、順調に進めば2030年代半ばの事業化を目指す。

技術の背景と意義

日々の暮らしのさまざまな場面で使われる石油由来の化学品は、中東情勢の影響で基礎化学品の原料であるナフサ(粗製ガソリン)の調達が滞り、供給網が一時混乱した経緯がある。レゾナックが開発した技術が普及すれば、廃プラが資源として国内循環する仕組みができ、国内のナフサ消費量を削減できる。

技術開発担当の手塚記庸氏は「使用済みプラスチックを燃やしたり埋め立てたりするのではなく、再び化学品やプラスチック原料として資源循環させることが、これからの社会・産業に求められている。国内に存在する炭素資源を『都市油田』と考える見方が重要だ」と述べた。

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実証設備の詳細と今後の展望

実証設備では、廃プラを熱分解して得られるガスを触媒反応によりエチレン、ベンゼン、トルエンなどに変換する。従来のリサイクル技術では廃プラを油に戻す工程が必要だったが、今回の技術は直接基礎化学品を生成するため、工程短縮とコスト低減が期待される。

レゾナックは今後、実証設備でのデータ収集を進め、2030年代半ばの商業プラント建設を目指す。商業化されれば、年間数十万トンの廃プラ処理が可能となり、国内のプラスチック資源循環に大きく貢献すると見込まれる。

業界への影響と課題

この技術は、石油依存からの脱却と廃プラ問題の同時解決につながる可能性がある。しかし、廃プラの分別や収集の効率化、経済性の確保など、実用化にはまだ課題も多い。レゾナックはパートナー企業との連携を強化し、サプライチェーン全体の構築を進める方針だ。

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