二酸化炭素(CO2)を回収して地中に貯留する技術「CCS」の事業化を目指し、経済産業省が千葉県九十九里沖での試掘調査を許可したことに対し、地元住民らが14日、行政不服審査法に基づき同省に許可取り消しを求める審査請求を行った。
住民と環境NGOが審査請求を提出
審査請求を行ったのは、大網白里市と匝瑳市の住民5人と環境NGO「FoEジャパン」(東京都)。請求理由として、海洋生態系や漁業への悪影響、美しい景観が損なわれることなどを挙げた。また、CCSは長期的なCO2漏出リスクなど不確実性があり、事業コストが著しく高いと指摘。「気候変動対策として推進すべき技術とは言いがたい」と意見した。
九十九里沖CCS計画の概要
九十九里沖でのCCS計画は、東京湾沿岸の京葉臨海工業地帯と九十九里沖をパイプラインで結び、年間約500万トンのCO2を輸送する構想。試掘は沖合約5キロメートルで6日に始まり、10月には沖合約13キロメートルでも行う予定。
地域への影響と懸念
住民らは、試掘が海洋生態系に与える影響や、漁業への打撃を強く懸念している。また、九十九里海岸の景観が損なわれることへの反発も根強い。審査請求では、CCS技術そのものの有効性にも疑問を呈し、長期的なCO2漏出リスクや高コストを問題視。気候変動対策としての優先順位を見直すよう求めている。



