中国のリチウム市場が供給過剰に直面している。電気自動車(EV)の販売減速が背景にあり、リチウム価格は急落。業界関係者によると、この状況は今後も続く見通しだ。
リチウム価格の急落
リチウムの価格は2022年の高値から大幅に下落。炭酸リチウムの価格は1トンあたり約10万元(約200万円)まで下落し、2022年のピーク時(約60万元)から約80%の下落となった。この価格下落は、EV販売の伸びが鈍化する中で、リチウムの供給が需要を上回っていることが主因だ。
供給過剰の要因
中国は世界最大のリチウム消費国であり、EVバッテリーの主要原料としてリチウムを大量に消費する。しかし、2023年に入ってEV販売の伸びが鈍化。中国汽車工業協会のデータによると、2023年のEV販売台数は前年比で約30%増加したが、2022年の約90%増から成長が鈍化した。一方で、リチウム生産は拡大を続けており、供給過剰が深刻化している。
業界再編の可能性
価格下落により、多くのリチウム生産企業が収益悪化に直面している。市場関係者は、この状況が業界再編を促す可能性があると指摘。特に、コスト競争力の低い中小企業は淘汰されるリスクが高い。一方で、大手企業は生産拡大を続けており、市場シェアを拡大するチャンスと見ている。
今後の見通し
アナリストは、リチウム価格の下落は少なくとも2024年後半まで続く可能性があると予測。EV販売の回復や新たな需要創出がなければ、供給過剰状態は長期化する恐れがある。また、中国のリチウム生産企業は、コスト削減や海外市場への輸出拡大など、生き残り策を模索している。



