日本経済は約30年ぶりに物価上昇と金利上昇が同時に進行する局面を迎えている。政府と日銀が目標とする年2%の物価上昇に対し、現在の普通預金金利は0.3%程度にとどまる。この差、年1.7%分の購買力が毎年失われる計算となり、預金だけでは実質的な資産価値が目減りする。
預金金利0.3%では物価上昇に追いつかない
認定ファイナンシャルプランナー(CFP)の岩城みずほ氏は、「普通預金にお金を預けているだけでは、その価値は実質的に目減りしていく」と指摘する。物価が2%上昇しているのに預金金利が0.3%しか付かなければ、年1.7%分の購買力が失われる。100万円で買えるモノやサービスの量が確実に減っていくが、預金通帳の残高は変わらないため気づきにくいという。
ここ数年、電気・ガス料金やガソリン代、米をはじめとする食料品、各種サービス料金が軒並み値上がりしている。国際情勢や農産物の凶作、人手不足など個別の理由はあるが、もはや一時的な値上がりではなく、構造的な流れになりつつある。
年1.7%の差が老後設計に響く
年1.7%という数字は小さく見えるが、10年、20年と積み重なれば老後の生活設計に大きく響く。岩城氏は、「現役世代のほとんどの人は社会人になってからインフレを経験したことがないため、イメージしにくいが、資産を見直す好機」と述べている。
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