高価なおもちゃを欲しがる子どもへの対応
子どもが店頭で高価なミニカーを欲しがり、大泣きする場面に遭遇した時、親はどう対応すべきか。脳科学者でAI研究者の黒川伊保子先生は、脳の成長ステージに合わせた親子の関わり方の重要性を説く。
黒川氏は、子どもが自分の思いを主張できること、諦めずに粘り強く訴えること、そして何かに心を動かされる感性を持っていること自体が「美しい資質」だと指摘。自身の子育て経験を振り返り、息子が同様の状況に直面した際、生存本能に根差した脳の強い信号を大人の都合で叱るのは理不尽だと感じたという。
共感が情動を鎮める
黒川氏は、強い情動に対しては拒絶よりも共感が有効と説明する。実際に息子の横にしゃがみ込み、「欲しいよね。わかるよ」と同情しながら一緒に悲しんだところ、息子が立ち上がって黒川氏の背中をさすり、「そこまでじゃないから大丈夫。行こう」と優しく言ったエピソードを紹介。共感が子どもの感情を落ち着かせる効果を示した。
叱るべき時と共感すべき時の線引き
ただし、食べ物を粗末にする、友達や生き物をいじめるなど、人として容認できない行為に対しては、はっきりと感情を込めて叱るべきだと強調。同情できることとそうでないことを明確に分けることで、「ダメ」が正しく伝わると述べている。
本稿は『プレジデントFamily2026春号』の一部を再編集したもので、黒川氏の育脳に関する連載の一環として掲載された。



