ノーベル化学賞の硤合憲三氏に文化勲章、会見で「運命的な出会い」と涙
ノーベル化学賞の硤合憲三氏に文化勲章 会見で言葉つまる

今年のノーベル化学賞を受賞する東京理科大の硤合憲三栄誉教授に文化勲章が贈られることが23日、決まった。硤合氏は記者会見で「このような栄誉に浴することになり、身の引き締まる思い」と喜びを語った。

硤合氏は、化学物質を合成する際に、できた物質が自らの生成を促す「不斉自己触媒反応」を発見し、1995年に論文で発表した。この業績がノーベル化学賞の受賞対象となった。

学生らへの感謝と「運命的な出会い」

会見で硤合氏は、東京理科大での30年以上にわたる研究生活を振り返り、言葉につまる場面もあった。理由を問われると、「実験科学は教員と学生や院生、メンバーのコンビネーションで成果が決まる」と述べたうえで、「今から思うと運命的な出会い。『不斉の自己触媒反応』は、彼ら、彼女らがいなければ越えられなかったところが何カ所もあった。一緒に追い求めてくれた」と語った。

硤合氏は、成果については「私一人の力ではない」と述べ、ともに研究した学生らへの感謝を口にした。また、ともに手を動かして実験する学生たちに「夢のある研究に携わってほしい」という思いで研究を進めてきたと話した。

研究者としての今後

生涯、研究者を貫くのかとの質問には、「キラリティー(鏡映しの関係があること)の起源への興味は、ずっと持ち続ける」と述べた。

文化勲章は建築家の伊東豊雄さん、ゲームプロデューサーの宮本茂さんらにも贈られる。