ノーベル化学賞を受賞する東京理科大の硤合(そあい)憲三(けんそう)栄誉教授(76)が16日、朝日新聞のインタビューに応じ、研究者の道を歩み出す前の子ども時代の様子を語った。分野を問わず本を読み、バスケットボールで体力や周りを見渡す力を身につけたという。
子ども時代の学びと読書
硤合さんは「勉強は、どんな科目も基本的には好きでしたね。いろんなことを知ることができるというのは非常に面白い」と振り返る。小学生の時には理科でアブラナ、菜の花の仕組みを習い、家の前に実際に生えているのを見ると「いろんな世界が見えてくる。それは非常に面白いですよね」と話した。
数学にも関心があり、「高校ぐらいになると、理論として割とまとまっている。そこに引きつけられるところはありました」と語る。歴史も面白かったといい、小学校の修学旅行で訪れた京都や奈良では、興福寺の五重塔が見える場所に実際に行くと興味深かったという。
手当たり次第の読書とバスケ
本は小学校の時からよく読んでおり、読んだら「これを読みました」と記録する活動をしていた。面白くて1日に1冊ほど読んでいたところ、「3日に1冊にしなさい」と先生に言われたこともあった。中学校に入ってからも「何の役に立つか全然わからないけど、手当たり次第読みましたね。分野は限っていませんでした」と話す。
夏目漱石の『こころ』も中学生の頃に図書室で読んだが、「その年齢ですから、本当の意味で理解できていたわけではない。ただ、いろいろ見る、読む、という時間があった。それは勉強のためではないですけど、一つの知識ということですよね」と述べた。
法律について書かれた本で「隣の家の木の柿が自分の家の敷地に落ちたらどっちのものになるのか」という話に触れたこともあり、「その時は、決まりがあること自体が面白かった。年齢を重ねていくと、法律がなぜそうなっているのか、国や民族によって違うのはなぜなのか、法哲学というのかな。研究しているわけじゃないですけど、そういうことに自然に興味が向きました」と語った。
中学、高校ではバスケットボールをしており、生活する上でのウエートは…(以下は有料記事のため、続きは会員限定となります)。