パーキンソン病iPS治療承認、患者会は期待と冷静さの両立求める
パーキンソン病iPS治療承認、患者会は期待と冷静さの両立求める

人工多能性幹細胞(iPS細胞)から作った神経のもとになる細胞を脳へ移植するパーキンソン病治療製品が今年、条件・期限付き承認を受けた。症状を抑える治療が中心だった患者にとって、「治療」の二文字が現実味を帯びた大きな一歩だ。だが、自分は対象になるのか、どこで受けられるのか、どこまで良くなるのか。脳の手術や長期安全性への不安もある。

「治療」の二文字に期待と不安

「全国パーキンソン病友の会」の役員で、患者でもある丸山美重・代表理事と宮沢浩一・副会長、端坂則喜・副会長、家族として高齢患者を支えている藤目英芳・理事に聞いた。立場の異なる4人の声から、新治療を患者へ公平に届けるための課題を探った。

丸山さんは「今までパーキンソン病に『治療』という言葉はありませんでした。だから、まずはうれしい。その一言です。ただ、『これで治る』と思う会員もいます。喜びに水を差したくはありませんが、まだ効果を確かめる途中だと伝えなければならない。患者会として難しい立場です」と語る。

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宮沢さんは「自分も受けられるかもしれないとは考えました。ただ、現実に近づいた一方、実際に広く使われるまでには時間がかかるという思いもあります」と述べた。

検証段階の周知と公平な提供が課題

条件・期限付き承認の意味について、藤目さんは「本承認までに結果を確かめる段階だということは、多くの会員が理解していると思います。期待と同時に不安も大きい。まだ見えていない部分が多く、まずは今後の結果を冷静に見たいというのが率直な思いです」と話す。

丸山さんは「大勢の患者のうち、ごく少数で調べた段階です。効果があったというニュースだけで、全員に同じ結果が出るとは受け止めていません。大きな一歩であることと、検証の途中であることの両方を伝える必要があります」と強調した。

患者ら約150人が参加した集会では、丸山さんが「iPS細胞による治療に期待し感謝している」と話した。

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