はやぶさ2が捉えた小惑星トリフネの鮮烈画像、S型小惑星の謎に迫る
はやぶさ2が捉えた小惑星トリフネの画像公開

2026年7月6日、JAXA(宇宙航空研究開発機構)は、小惑星探査機はやぶさ2が撮影した小惑星トリフネの鮮明な画像を公開した。この画像は、はやぶさ2がトリフネにフライバイ(接近通過)探査を行い、その際に取得されたものである。JAXAのプレスリリースによれば、撮影日時は2026年7月5日18時29分59秒(日本時間、速報値)。画像提供元はJAXA、東京大学、千葉工業大学、東京科学大学、産業技術総合研究所、パリ天文台、カナリア天体物理研究所である。

フライバイの技術的挑戦

この画像を撮影するために、はやぶさ2チームは数カ月前から接近時刻を調整し、探査機に搭載されたカメラの位置を探査機の接近場所に合わせて調整。さらに10日前の速度調整で秒単位の精度を達成した。ターゲットのトリフネは長さ約800mで、はやぶさ2は相対速度秒速5.3km(東京-大阪間を約1分30秒で走る速さ)で飛行。最接近距離は1kmに設定され、一瞬のうちに通過した。また、トリフネは自転周期が約5時間であり、ベストな向きを狙う必要があった。

S型小惑星トリフネの特徴

トリフネはS型小惑星に分類される。S型はStony(石質)に由来し、地球近傍の小惑星に多い。全体ではC型が多数を占めるが、太陽に近い軌道ではS型が優勢である。トリフネの大きさは長辺0.8km、短辺0.4kmと推定され、先代のはやぶさが探査した小惑星イトカワと同程度。実際の画像では、イトカワと非常に似た形状を示しており、二つの塊がくっついたようなコンタクト・バイナリー(接触二重天体)構造が確認された。同様の形状はハレー彗星やチュリュモフ・ゲラシメンコ彗星など、氷の小天体でも見られる。

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今後の探査計画

はやぶさ2はさらに、小惑星1998 KY26(推定直径30m)の探査を予定している。当初はランデブーとサンプル採取が計画されていたが、燃料やエンジン稼働状況の厳しさから、フライバイに変更される可能性がある。1998 KY26の自転周期は約11分と高速で、がれきの山ではなく固い天体と推定される。また、X型小惑星(M型含む)で表面がキラキラ輝く直径11m、自転周期5分の天体の研究発表もあり、今後の観測が待たれる。1998 KY26への到着は2031年の予定で、長期的なミッションが続く。

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