イヌのiPS細胞から赤血球のもとを作製、輸血応用へ期待
イヌiPS細胞で赤血球もと作製、輸血応用へ期待

大阪公立大などの研究チームは、イヌのiPS細胞から赤血球のもとになる細胞を作製することに成功したと発表した。将来的に、イヌの輸血への応用が期待される成果という。論文は国際科学誌に掲載された。

イヌの輸血の現状と課題

イヌも人間と同様、事故や手術による大量出血、病気による重い貧血で輸血が必要になることがある。しかし、人のように輸血体制が整っておらず、個々の動物病院が献血を募っている状況で、輸血用血液の確保が課題となっている。

研究の詳細と今後の展望

大阪公立大の鳩谷晋吾教授(獣医学)らは、イヌの血液などからiPS細胞を作製。特定の試薬を加えるなどして培養し、赤血球のもととなる細胞に変化させた。この細胞が、全身に酸素を運搬する成分「ヘモグロビン」を持っていることも確認した。

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人のiPS細胞では同様の成果が既に報告されているが、イヌでは難しかったという。ただ、今回作製した細胞のほとんどは未成熟な状態で、成熟した赤血球は全体の3%程度だった。鳩谷教授は「輸血用の赤血球製剤として使うには、より成熟した状態にする必要があり、研究を続けたい」と話している。

枝村一弥・日本大動物病院長(獣医外科学)は「すぐに輸血に使えるわけではないが、多くの動物の命を救う可能性がある成果だ。今後、iPS細胞由来の製品を使って動物を治療するための指針を整備していく必要がある」と述べている。

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