日本の大型主力ロケット「H3」9号機(全長約57メートル)が11日午前4時23分頃、鹿児島県の種子島宇宙センターから打ち上げられた。機体には内閣府の測位衛星「みちびき7号機」が搭載されており、打ち上げに成功すれば、今年6月から2回連続となる。
昨年12月の失敗から復活へ
H3は昨年12月の打ち上げに失敗し、搭載した「みちびき5号機」を喪失した。以来、日本は衛星などを自力で宇宙に送る手段を失う深刻な事態に陥った。
その後の調査で、衛星を載せる台座の接着部に剥離が生じ、強度不足で台座が破損したことが判明。原因検証を経た今年6月の打ち上げに成功した。ただ当時は、補助ロケットブースターを使わず、主エンジン3基だけで飛ぶ「30形態」と呼ばれる機体で、初飛行の試験機という位置づけだった。
標準タイプでの打ち上げ成功なら本格復帰
今回はブースター2本、主エンジン2基の「22形態」と呼ばれる標準タイプで、昨年12月に失敗した機体と同タイプだ。試験機ではない22形態による今回の打ち上げが成功すれば、政府の衛星などを優先的に打ち上げる国の「基幹ロケット」として、H3が本格復帰する形となる。
一方、みちびき7号機は米国が運用する全地球測位システム(GPS)の日本版で、現在5基が稼働している。政府は、米国など他国の測位衛星に依存せず正確な位置情報を提供できる7基体制の完成を目指している。ただ昨年12月の失敗を受け、当初は今年度中を目指していた完成は、早くても31年度になる見通しだ。



