スネ夫の会話術「先手必勝」で場を支配する極意
スネ夫の会話術「先手必勝」で場を支配する極意

テレビ番組を見ていると、最初に口を開いた人が最も目立ち、スベることを気にせず発言した人が主導権を握る。これは芸能界だけでなく、日常生活でも同様だ。ドラえもん研究家で富山大学名誉教授の横山泰行氏は、骨川スネ夫の会話術から「その場の空気を支配する」極意を解説する。

先手必勝で注目を集めるスネ夫

あるエピソードで、しずかちゃんがのび太とスネ夫の前で涙を流し、「どうせ、むだよ。あんたたちに話したって」と言う。するとスネ夫は即座に「そんなこと、あるもんか。しずちゃんみたいなかわいい子が悲しそうにしてるとぼくはがまんできないんだ」と切り返す。のび太は「うまいこというなあ」と感心するばかりで、スネ夫が「なやみや苦しみを分け合ってこそ、友だちじゃないか」と優しく言葉をかけると、「そうそう」と同調するだけだった。のび太は「どんなことでもするよ」というスネ夫の言葉を繰り返すことしかできなかった。

このシーンは『てんとう虫コミックスドラえもん 第6巻』(小学館)第4話「はこ庭スキー場」より引用されたものだ。

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先手のメリットとポジティブ発言の重要性

最初に口を開くことのメリットは、注目されるだけでなく、その場全体の雰囲気を引っ張る主導権(イニシアチブ)を得やすいことにある。横山氏は、マイナス発言ではなく、ポジティブで建設的な発言をして良いムードメーカーとなることを推奨する。前向きな発言であれば、結果的に「調子のよい発言」になっても許されるという。

このシーンの後、しずちゃんの悩みがスキーに行きたいがどこも満員で予約が取れないことだと判明する。スネ夫は「それは実現が難しい」と判断し、「スキーなんてつまんないよ」「あぶないよ」とアドバイスして立ち去る。しかし、スネ夫に影響されたのび太がドラえもんを説得し、最終的にしずちゃんの夢をかなえる。横山氏は、スネ夫がいなければのび太は悩みを聞き出せず、彼女のために尽力しようとさえ思わなかったかもしれないと指摘する。

リアクションはフライング気味でも構わない

横山氏は、会話の先手を取るためには、リアクションがフライング気味でも構わないと述べる。即座に反応することで、場の空気を自分に引き寄せられる。スネ夫のように、時には「かませ犬」的な役回りになることもあるが、全体として会話を活性化させる存在となることが重要だ。

スネ夫の会話術から学べるのは、躊躇せずに最初に発言し、ポジティブなトーンで場をリードすることの有効性である。これにより、自然と周囲の注目を集め、会話の主導権を握ることができる。

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