「悲しい色やね」の大ヒットで知られる歌手、上田正樹さん(77)が喜寿を迎えた。これを祝して9月、東京で2日間にわたる特別ライブが開かれ、木村充揮さんら盟友たちが駆けつける。
音楽との出会い
京都出身の上田さんは、岐阜の高校時代に音楽と出会った。下宿仲間と名古屋で見た英ロックバンド、アニマルズのコンサートで、エリック・バードンさんが歌う「ブーン・ブーン」を聴いて打ちのめされたという。「絶対これをやる」と直感し、ステージの前まで走り出て腕を差し伸べると、バードンさんが固く握手を交わした。それがシンガーとしてのスタートラインだった。
家出と音楽への執念
実家は京都で染物屋を代々営んでおり、「ミュージシャンなんて絶対あかん」と猛反対された。上田さんは「幸い次男だったから」と家出を選んだ。「ちょっと銭湯にいってくる」と言い残し、下着を詰め込んだ風呂おけと、エレキギター1本をケースに入れず裸のまま抱えて飛び出した。
歌い続けて半世紀以上。「音楽以外の仕事を一度もしたことがない」と笑う生粋のブルースマンの破天荒な半生と音楽への執念が、今回のライブで改めて注目される。



