2026年4月期の春ドラマ全話視聴率がほぼ出揃い、TOP3が7〜8%台と、2桁超えが1作もない厳しい期になった。一部ネットニュースが取り上げる興味深い作品はあったものの、世間はなかなかドラマの話題で盛り上がらなかった今期。その要因のひとつは、常勝・TBS日曜劇場の不振だ。今期は7%台に沈み、視聴率1位の座を明け渡した。
普遍的な物語だったが入り口の狭さが最後まで響いた『GIFT』
スタート時から出足の鈍さが話題(同枠4年ぶりの初回視聴率1桁スタート)になっていたTBS日曜劇場『GIFT』は、一度も10%を超えることなく、全話平均で8%を切る結果になった。同枠には固定ファンがついており、2桁視聴率をデフォルトにしてきたが、今作は届かなかった。
『GIFT』の初回視聴率は9.4%で、今期トップのスタートだった。しかし、その後は右肩下がり。第4話以降は6〜7%台を推移した。やはり車いすラグビーという入り口の狭さが最後まで響いたのではないだろうか。熱血スポ根ドラマという熱い感動を生み出した名作が多いジャンルではあるが、競技そのものの一般性の低さがボトルネックになった。
ただ、内容は面白かった。毎話つづられるメンバー一人ひとりのエピソードでは、車いす生活における家族や社会との関係性への苦悩や、現在に至る要因になった過去の辛く悲しい出来事などが描かれる。そこには、真っ直ぐに生きる彼らの姿に、胸を熱くさせられる場面がたくさんあった。
異彩を放った『月夜行路』謎解き文学ミステリーの新規性
今期注目されたのは、日本テレビ系の『月夜行路』だ。文学ミステリーという新ジャンルを打ち出し、視聴率は7%前後と健闘。特に中盤以降、謎解きの面白さが口コミで広がり、最終回は8%台に乗せた。主演の松本潤は「この作品は視聴者と一緒に謎を解く感覚が新鮮だった」とコメントしている。
人生の残酷さと社会の闇をリアルに描いた『刑事、ふりだしに戻る』
テレビ朝日系の『刑事、ふりだしに戻る』は、昭和の刑事が現代にタイムスリップする異色作。視聴率は7〜8%台をキープし、安定した人気を得た。刑事ドラマファンからは「古き良き熱さと現代の冷たさの対比が面白い」と評価された。
夏ドラマの大作『VIVANT』へ高まる期待
今期の不振を受け、7月期の夏ドラマへの期待が高まっている。特にTBS日曜劇場が放送する『VIVANT』は、豪華キャストと大規模ロケで話題を呼んでおり、視聴率回復の起爆剤となるか注目される。



