コロナ禍で会員が80人から40人に半減した詩吟教室が、伝統芸能の衰退を食い止めるべく、エンタメ化による再起を図っている。歴史ある漢詩を吟じるだけでなく、創作詩吟という自由度の高いジャンルを活用し、若年層の獲得を目指す。
詩吟の型と創作詩吟の魅力
詩吟には漢詩の4行を吟じる際の「型」がある。1行目は最後の音を伸ばし、2行目は止め、3行目は伸ばし、4行目は止めるというルールだ。旦早流吟詠会の関係者は「この型さえ押さえれば、誰でも詩を作れるようになる。ハードルが高いと思われがちだが、実は柔軟で誰でも気軽に楽しめる文化」と説明する。こうした手軽さが入り口となり、学生の間でも詩吟への関心が広がる可能性がある。
若年層への広がり
同会では、家族が吟じる姿に憧れた子どもや、中国史好きの30代男性が入会するケースも増えている。現在の会員は小学生から90代まで幅広く、「詩吟は老人だけの趣味ではない」と強調する。『真・三國無双』や『キングダム』などのゲームや漫画を通じて中国史に親しんだ若者が、漢詩や詩吟に興味を持つ流れも見られる。
コロナ禍による会員半減と教室経営の現実
旦早流吟詠会は目黒、大宮、横浜、池袋の4地点で教室を展開。大宮教室からスタートし順調に拡大してきたが、コロナ禍で会員が80人から40人に半減した。「伝統を守るだけでは食べていけない」という厳しい現実に直面し、新たな戦略が求められている。
エンタメ化による再起
同会は伝統の枠にとらわれず、創作詩吟や若年層向けのイベントを強化。エンターテインメントとしての魅力を打ち出すことで、衰退の一途をたどる伝統芸能の再起を目指す。詩吟の柔軟性を活かし、誰でも参加しやすい文化としての普及を図っている。



