俳優の斎藤工が22日、都内で行われた映画『マジカル・シークレット・ツアー』(公開中)の公開記念舞台あいさつに登壇し、撮影現場にインティマシー・コーディネーターを導入するよう提案したことを明らかにした。同席した塩野瑛久、天野千尋監督と共に、作品の舞台裏や撮影環境への思いを語った。
実話に着想を得たオリジナルストーリー
同作は、2017年に中部国際空港で主婦たちが金の密輸で逮捕された実際の事件に着想を得たオリジナルストーリー。2児の母、大学の研究者、妊婦というそれぞれに事情を抱えた3人が偶然出会い、金の密輸という秘密を通じて絆を深めていく人間ドラマだ。
上映後の舞台あいさつで、斎藤は「この映画に少しだけ参加している斎藤工と申します。こんなきれいな方達に挟まれて申し訳ない気持ちでいっぱい。ちょっと人前に慣れていないもので……」と自身のワイルドな風貌を冗談めかし、会場の笑いを誘った。続く塩野も、自身の役柄が横領と解雇を妻に隠していた主人公の夫であることに触れ、「皆さん、今日は映画をご覧になった後ということで、そんなに好かれていないキャラクターふたりが登壇する、という感じだなと思うんですが……お手柔らかにお願いします」と会場を沸かせた。
インティマシー・コーディネーター導入の経緯
劇中には、田ノ上(斎藤)が会社の中で情事を行っているところを主人公・和歌子(有村架純)に目撃されるというデリケートなシーンが存在する。このシーンの撮影にあたり、斎藤の提案でインティマシー・コーディネーターが導入された。
斎藤は「今回、役作りに関しては監督に委ねたのですが、その中でデリケートな描写のシーンでは、インティマシー・コーディネーターを入れていただくことができました。天野監督も僕の提案に前向きに受け止めていただいたので、安心して委ねることができました」と監督の理解を称賛した。
天野監督も「斎藤さんに提案していただけて本当に助かりました。身体的な接触はありますし、精神的にデリケートな距離感だったので、専門家の方に入っていただいた方が私自身も安心できました。何より俳優の皆さんに安心してカメラの前に立ってもらえる。お願いして本当に良かったと思っています」と振り返り、導入の効果を強調した。
真夏のロケに警鐘「この季節にロケをするべきではない」
舞台あいさつでは、開催中のサッカーW杯にちなみ「今、自分の中で負けられないアツい戦いは?」というテーマでフリートークが展開された。斎藤は「わたし、今年の7月と8月は物理的にロケをしません、と公表しています」と猛暑との戦いを明かした。
「これは少しまじめな話になってしまいますが、俳優も監督も、すべてのスタッフがこの季節にロケをするべきじゃないなと思っていて。夏の現場で、機材のバッテリーを冷ますための時間というのがあったんですよ。でもそれはバッテリーだけでなく、スタッフさんにも起きることですから。それでもスタッフさんは現場があれば、稼働せざるを得ない。そうしたことがスケジュールを管理する人に届いたらいいなと思っています」と真摯にコメント。
しかし、「でもけっきょく7月、8月もロケが入ってしまいました……どうしたらいいですかね」と苦笑し、現実とのギャップに悩む様子を見せた。
天野監督は「今日は現場の衣装さんにいただいた斎藤工Tシャツを着てまいりました!」と、そのTシャツを披露。「この日のためにアイロンをかけて取っておきました」と明かし、会場の注目を集めた。



