教師に「音痴なら歌うな」と言われた女性を救った1200年続く詩吟の魅力
音痴と言われた女性を救った詩吟の魅力

小学生のころ、音楽の教師から「声がデカいくせに音痴なら歌うな」と言われた一言が、30歳になった今も心に刺さっている。声は大きいが音痴で、歌うことが嫌いではなかったにもかかわらず、音楽の授業が嫌いになった。そんな筆者が、自分の声を殺さずに「通りの良さ」を武器に変えられる方法として、日本の伝統芸能「詩吟」に出会った。

空海から始まる1200年の歴史

詩吟は、1200年前に空海(弘法大師)が中国から伝えたとされる伝統芸能だ。漢詩や和歌を朗唱するもので、現在も多くの流派が存在する。筆者が参加したのは「旦早流吟詠会(たんそうりゅうぎんえいかい)」の無料体験レッスン。東京メトロ副都心線「雑司が谷駅」直結の「雑司が谷地域文化創造館」で行われ、約2時間、筆記用具だけで参加できる。

「礼節を守る」こと以外のルールはない

旦早流吟詠会の宗嗣兼理事長を務める島田旦桜さんは、「礼節を守ること以外のローカルルールは存在しない」と語る。初心者でも気軽に始められる環境が整っており、音痴な筆者でも飛び込めた理由の一つだ。

Pickt横長バナー — Telegram用の共同買い物リストアプリ

全身を楽器にする発声術

詩吟では、単に「あえいう」といった母音を伸ばすだけでなく、鼻濁音や「こぶし」と呼ばれる節回しを使い、全身を楽器にして発声する。これにより、声の通りを良くしつつ、音程を正確に取る訓練ができるという。

音痴を救った詩吟教室の雰囲気

筆者は「失敗を笑わない詩吟教室の雰囲気」に救われたと語る。音楽教師の一言で傷ついた過去があったが、詩吟では声の大きさを活かしながら、一音ずつ丁寧に音階を変える練習ができる。60~80代の生徒たちは「大声を出すのが楽しい」と夢中になっており、三者三様の詩吟愛を持っている。

詩吟の魅力と大人の教養

詩吟は、漢詩の世界を大人の教養として楽しむ側面もある。詩が作られた時代に想いを馳せながら吟じることで、心の豊かさを得られる。筆者は、自分の声を武器に変え、音痴を克服する方法として詩吟を強く推奨している。

Pickt記事後バナー — 家族イラスト付きの共同買い物リストアプリ