3月に開かれた国連の国際女性デーの式典で、親善大使のアン・ハサウェイさんに続き、パキスタン出身でノーベル平和賞を受賞したマララ・ユスフザイさんが登壇し、世界に協力を呼びかけた。
13年ぶりの演説で語った心境の変化
マララさんは「13年前、この議場で初めて演説しました。それ以来、何度も皆さんの前に立ち、世界中の少女たちのために指導者たちに行動を起こすよう訴えてきました」と振り返った。
しかし「長い間、私が声を上げることが変化をもたらし、状況が変わっていくと信じていました。しかし今日は、胸が張り裂ける思いでここに立っています」と述べ、希望が失意に変わったことを示した。
また「これほど多くの子どもたちが戦争や暴力に苦しめられ、責任を問われることのない指導者たちの手によって傷つき、命を落としているのを私はかつて見たことがありません」と強調した。
教育禁止への反対が銃撃に
マララさんは、女子への教育禁止に反対の声を上げたことが原因で2012年、15歳の時に銃撃され重傷を負った。その後回復し、14年にノーベル平和賞を受賞した。
スピーチは国連で初めて演説した13年前のことから始まる。当時の希望は分厚い現実の壁にはね返され続け、失意が膨らんでいることが伝わる。
英語表現の解説
「Never before have I seen …」は否定の副詞や副詞句で始まる文で、動詞を倒置することで内容を強調する効果があると、米国出身の同僚は解説する。「at the hands of …」は文字通り「~の手で」という意味だが、比喩的にも使われ、前置詞が at であることに注意が必要だ。
マララさんは、子どもが不条理に犠牲となる例として、イランやパレスチナ自治区ガザ、アフガニスタンを挙げ、国際女性デーの週は「access to justice」(正義への道)という言葉をよく耳にするだろうと述べた。しかし、それは必ずしもあらゆる所へと広がってはいないようだ。
「真の正義とは、ある場所では子どもたちの尊厳を守るけど、他の場所では無視するようなものではないのです」と語った。
また、女性の権利擁護はこれまで前進もあったが、今日再び逆戻りしているとも指摘。「アフガニスタン以上に顕著な場所はない」と、ここでも nowhere を文頭に置いた倒置文で強調した。