ロックバンド[Alexandros]の磯部寛之が、NHK大河ドラマ『豊臣兄弟!』で長宗我部元親役を演じたことを振り返り、役への取り組みや撮影現場でのエピソードを語った。
役への準備と元親への解釈
大河ドラマへの出演について磯部は「お芝居をすることが自分の人生でほとんどなかったので、大河ドラマへの出演は現実離れしたお話でしたが、本当に光栄です」とコメント。「堂々とぶつかっていこう」と考え、元親への思いを自身の中に落とし込むため、まず元親の墓参りに行き、歴史についても可能な限り学んだという。
そうした準備を通して感じた元親については「自分の中に大義があり、家臣思いで、優しい人物」だったとし、「自らの運命に忠実に生き、そのためには残酷にも、鬼にもなれる人だったのでは」と自身の役への解釈を明かした。
仲野太賀との交流と現場での成長
秀長役の仲野太賀とは以前から面識があり、撮影前には「リハーサルや撮影のときに浴衣を持っていこうと思うんだけど、これって正しいのかな」と相談。仲野から現場での一日の流れを文章で送ってもらったといい、「座長という大変な立場でありながら、誠実に接してくれて本当に感謝しています」と振り返る。周囲に助けられた現場を通じて「人間としても一回り成長させていただいた」と語った。
能のシーンと秀長との対峙
特に印象に残っているのが、第25回「変事の予兆」での能のシーン。元親にとって初めてのセリフとなる、能を舞った後に信長(小栗旬)へあいさつする場面で、主演級の俳優が並ぶ中で能を舞った。これまで大きな会場でのライブでも緊張したことがなかったという磯部だが、「このシーンはさすがに緊張しました」と告白。第25回の放送当日は仙台でバンドのライブがあり、ライブ終了直後に楽屋へ戻り、メンバーと放送を見たという。「『ベースよりうまいじゃん』といじられましたが(笑)、みんなで盛り上がれて最高に幸せでした」と思い出を語った。
第36回で描かれた、羽柴に下ることを決めた元親と秀長の対峙については「元親としての集大成でした」とコメント。秀長に対して少しずつ弱みを見せ、すべてをさらけ出した元親に秀長が告げる「好きじゃき」という言葉にも思い入れを明かした。この言葉は、秀長と初めて対話した際に元親が秀長へ伝えた言葉でもある。「同じ言葉を、この大事な場面で、今度は秀長から言ってもらえたことは感慨深かったですね」と振り返り、「役としても人としても、ひとつ特別な関係性になれたのかな」と語った。
最後に磯部は「少しでも『豊臣兄弟!』というすばらしい作品の力添えができるよう、自分なりに精一杯最後までやりきることが誠意だと感じている」とコメント。長宗我部元親役として大河ドラマに挑んだ経験を振り返りながら、作品への思いを示した。



