韓国で社会現象級のヒットを記録した恋愛映画『サヨナラの引力』が7月3日より日本公開される。同作のトークショー付き試写会が26日、東京・ユーロライブで行われ、夫婦お笑いコンビ・エレガント人生(中込悠、山井祥子)が参加した。
「せつね〜!」とハートを鷲掴み
満員御礼の中、中込は「観終わった後は“せつね〜!”という感想が一番」と本作に心を奪われた様子。続けて「映画の中で起こることは現実に起こりえる、日常に即している事が沢山ある。主人公2人の思考も行動の仕方も極端ではなく現実の僕らもそうするだろうという、他人ごとではなく自分事として物語にのめり込める。それがあるからグッと切なくなるんだと思いました」と共感を語った。
過去の恋人が脳裏によぎったと告白する中込に対し、相方で妻の山井が「え?そうなの…」とギロリ。中込は「夫婦なので下手なことを言うと揉めるかも…」と戦々恐々としていた。
人生に寄り添う作品
山井は「恋愛をした時に感じる喜怒哀楽の全てが詰まっているし、映画を観るタイミングによっても感想が変わると思いました。悠ちゃんの言った切なさもわかるけれど、32歳の私の感想としては“切ないけれど、その選択をするよね”と感じました。10年後の私が観たらまた違う感想になるかもしれないので、その時の自分を投影して観たら楽しい映画だと思いました」と絶賛した。
交際0日婚の真相
漫才コンビであり大親友として交流を深め、2025年9月に交際0日婚をした2人。周囲の反響について山井は「周りからは“そういう結婚の形もあるんだ”という風に言ってもらえるけれど、私たちとしては自然な流れだと思っていたので、周りから“良いね”と言われるとは思わず、ビックリというか戸惑いみたいなものが未だにあります」と率直な心境を明かした。
中込は「映画の中の2人は明確に恋愛感情に変わったけれど、僕らは親友であり同期であり、相方でありという延長のままで今もいる感じ。なので結婚で関係性が変わったしまったということはなくて、変わらぬ関係が濃く渋く固くなっていると思う。そこが映画の2人とは違うところです」と赤裸々に語った。
夫婦モードと相方モードのズレ
山井は夫婦モードでいたいのに、中込が相方モードになってしまうズレがあるというが、「ずっと知っていて、一生一緒にいようと約束してくれた人が傍にいる安心感。一人でマラソンしている横で一緒に走ろうぜと言ってくれる感じ。それだけで辛さや苦しさもなくなって楽しさが芽生える感覚がある」とラブラブな関係を告白。中込も「長く友情を築いてきたからこその信頼と安心感がある」と応えた。
運命的な選択
作品にちなみ“運命的な選択”を聞かれた中込は「僕ら2人の出会いも運命的。僕の方が年齢は上だけれど吉本の同期。それは僕が大学を一浪したり、社会人経験があったりして、たまたま同期になった。それがなければ同期にもコンビにもなっていないし、多分、結婚もしていないだろうし、過去の選択が全部今に繋がっているのは凄く運命的」としみじみ。
山井も「一緒に飲みに行くのが二回目の時に目の前に座った悠ちゃんを見て“一生、この人と一緒にいるかもしれない”と思った。悠ちゃんも“前世で兄妹だったと思う”と言ってきた」と回想。ただその際に「他の芸人が“それは恋人じゃなくて!?”と言ったら、悠ちゃんからは“恋人ではない!”と言われた」そうで、山井は「告白してないのに勝手に振られてムカついたから覚えている!」と笑わせた。
作品へのメッセージ
最後に中込は「恋愛は見方によっては失敗のように見えることでも、人生という単位で考えたらあの経験は必要だったと思えるようになります。それには今の自分が目の前のことを頑張ってそのような思い出にしていくしかない。今を大事にしようと思える作品です」とアピール。山井も「本作を観ることで思い出せなかった感情や若さゆえの不安だったり恋愛感情だったりを思い出して、キュンキュンもするしヒリヒリもする。心が揺り動かされて、そんな映画に出会えて本当に良かったです」と声を弾ませていた。
映画『サヨナラの引力』概要
物語の主人公は、地方からソウルへ上京した大学生のウノとジョンウォン。かつて深く愛し合いながらも別れを選んだ2人が、10年後の再会をきっかけに、忘れられない恋の日々を振り返っていく。不器用ながら誠実な青年ウノを演じるのは、『脱走』やNetflixシリーズ『D.P.−脱走兵追跡官−』『寄生獣 ーザ・グレイー』などで存在感を放つク・ギョファン。建築家を夢見るジョンウォン役を、『女神降臨』で人気を集めたムン・ガヨンが演じる。ムンは本作での演技が高く評価され、「第62回百想芸術大賞」で映画部門・最優秀演技賞(女性)を受賞した。監督は、『82年生まれ、キム・ジヨン』のキム・ドヨン。恋愛の甘さだけでなく、人生の選択や別れの痛みを丁寧に描き出し、多くの観客の共感を呼んだ。



