沖縄本島の南北を結ぶ沖縄自動車道(沖縄道)は、那覇市と北部の中心都市・名護市を結ぶ全長57.3キロの高速道路だ。この路線には、サービスエリア(SA)とパーキングエリア(PA)が上下線それぞれ1カ所ずつ、計4カ所の休憩施設が設置されている。7月上旬、筆者は4年ぶりに沖縄道を走り、これら全ての施設に立ち寄った。
日本最南端のSA・PAは沖縄道にある
沖縄道の前身は、1975年に国道329号線の一部を有料道路として供用開始したことに始まる。アメリカから返還されて間もない時期だったため、当初は本土とは逆の右側通行だったという。現在の区間が全通したのは1987年。今では沖縄本島の大動脈として定着している。
その後、沖縄道から分岐する形で那覇空港自動車道が建設され、高速道路としての「最南端」は移動したが、那覇空港自動車道には休憩施設がない。そのため、沖縄道の「伊芸(いげい)SA」が日本最南端のサービスエリア、「中城(なかぐすく)PA」が日本最南端のパーキングエリアであり、休憩施設としての最南端を誇る。
ただし、沖縄道は距離が短く、1時間もかからず全線を走破できるため、トイレ休憩や食事のために立ち寄る必要がない場合も多い。年間1000万人を超す観光客が利用する大動脈の施設としては、どちらも小ぶりな印象だ。
伊芸SA:沖縄らしさ満点の展望とグルメ
伊芸SAは上下線ともに設置されており、上り線には展望台がある。ここからは沖縄の青い海と空を一望でき、ドライブの疲れを癒やす絶好のスポットだ。また、売店では沖縄ならではの特産品やお土産が販売されており、観光客にも人気である。
グルメ面では、沖縄そばやゴーヤチャンプルーなど、定番の沖縄料理を楽しめるフードコートが完備。特に、沖縄そばは地元の味を堪能できると評判だ。ただし、施設の規模が小さいため、メニューは限られている。
中城PA:沖縄料理がない!? 意外な特徴
一方、中城PAは上下線ともに設置されているが、ここには沖縄料理を提供する店舗がないという意外な特徴がある。代わりに、軽食やスナック、ドリンク類を販売するショップが中心で、観光客からは「沖縄らしさが感じられない」との声も聞かれる。
しかし、中城PAは那覇市から近く、トイレ休憩には便利な立地だ。また、周辺には中城城跡などの観光スポットもあり、ドライブの途中で気軽に立ち寄るには適している。
いま沖縄道で起きていること
沖縄道では近年、老朽化対策や防災工事が進められている。また、観光需要の増加に伴い、SA・PAのリニューアル計画も検討されているという。特に、伊芸SAでは展望台の改修や売店の拡充が予定されており、より快適な休憩施設を目指している。
沖縄本島の観光は、南部の那覇市と北部のやんばるエリアに拠点が分かれており、両地域を結ぶ鉄道は存在しない。そのため、沖縄道は観光客にとって重要な移動手段となっている。SA・PAの充実は、ドライブ旅の快適さを大きく左右する要素だ。



