第三舞台、15年ぶり再結集「同窓会にしない」鴻上尚史
第三舞台、15年ぶり再結集 鴻上尚史「同窓会にしない」

1980年代の小劇場ブームをけん引し、2011年に解散した劇団「第三舞台」が、メンバー6人に若手俳優を加えたユニット「第三舞台2026」として帰ってくる。新作「パレイドリア」を作・演出する鴻上尚史は、15年ぶりの再結集を「同窓会にするつもりはない」と意気込む。

旗揚げからブームまで

1981年、早稲田大学演劇研究会を母体に「朝日のような夕日をつれて」で旗揚げした第三舞台は、結成4年で紀伊国屋ホールに進出。スピード感と軽快な笑い、斬新な視点で若者たちの心をつかみ、ブームを引っ張った。

「劇団復活」ではなくユニットとして上演することについて、鴻上は「第三舞台の俳優は8人。3人欠けて復活と呼ぶのはファンに申し訳ない。60代になった私たちと若い世代がぶつかり合って、作品が面白くなるのではないかと考えた」と語る。

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メンバーの思い

最初に「またやろうよ」と声をあげたのは長野里美。2年前に鴻上が若いキャストで上演した「朝日のような夕日をつれて2024」も刺激になった。長野は「動けるうちにと思ったけれど、鴻上さんから台本をもらって、しまったと思った」と苦笑。一方、鴻上から「論理的に齟齬のあることは納得しない」と評される小須田康人は「解散してまたやるのは性格的に好みでないが、応援してくれる多くは第三舞台からのファン。僕が出ないと言ったらがっかりさせてしまうと思い」出演を決めた。

新作は「人間がデータでなく、自分の好きな物語を選んで物事を判断するようになり、対立が大きくなっている状況の中で、どうやって生きていくか」という問いの中で書かれた。大学時代に児童ボランティアサークルに集った仲間たちが、ある事情で実現しなかった子供向けの芝居の上演に向け、42年の時を超えて動き出す物語。題名は、壁の木目が人の顔に見えるなど、そこにないものを自分の知っているものに当てはめてしまう心理現象を指す。

稽古の様子と今後の公演

今月初めに立ち稽古が始まり、大高洋夫は「マザーシップだった劇団に戻れたのがうれしい。停留していた船が動き出した」と語る。山下裕子は「第三舞台は自分の中の細胞になっている。若い頃より稽古場の風通しがすごくいい」と喜ぶ。仕事の都合で映像出演となる筒井真理子は「第三舞台は原点。解散公演でやり残した宿題がたくさんあるが、今回は皆さんの芝居を楽しみにしている」と話した。

若手は中山優馬、飯窪春菜、小松準弥、安西慎太郎、渡辺芳博。鴻上は「1回以上、一緒にやっている信頼できる人たち。第三舞台は、僕にとって特別な劇団なので」と力を込めた。公演は8月9日から30日まで、東京・新宿の紀伊国屋ホールで行われる。

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