鬼越トマホーク良ちゃん謝罪も危うさ…毒舌キャラが令和に居場所失った理由
鬼越良ちゃん謝罪も危うさ…毒舌キャラが令和に居場所失った理由

お笑いコンビ「鬼越トマホーク」の良ちゃんが、アンジャッシュの渡部建さんに対する暴言を謝罪した。しかし、その背景には「毒舌キャラ」が令和のメディア環境で居場所を失いつつあるという、より深い構造的な問題が潜んでいる。

謝罪に至った経緯とネットの反応

良ちゃんは自身のSNSで、渡部さんに対する暴言を謝罪。しかしネット上では「単なる暴言で笑えない」「キャラで許される時代じゃない」といった厳しい声が相次いだ。コラムニストの木村隆志氏は、現在のネットメディアと視聴者は「地上波だからNG、SNSや配信番組ならOK」という区別をしてくれないと指摘する。「発信した場所を問わず、暴言や告発の一部が切り取られて批判を受けるリスクが高いため、『やらない』に越したことはない」と警鐘を鳴らす。

「暴言・毒舌キャラ」が消えつつある職場

良ちゃんの騒動から浮かび上がるのは、「暴言・毒舌キャラ」が社会全体で受け入れられづらくなっている現実だ。良ちゃんは渡部さんへの暴言の2日前に、X(旧Twitter)で「芸人をやってる時点で全員悪い人です」と投稿。さらに「9時〜5時で働けない社会不適合者の集まり」「欠陥人間、異常者の道化」などと過激な表現を連ねていた。

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木村氏はこの投稿について、「芸人は全員悪い人でも、欠陥人間や異常者でもない」と断じる。その上で、「暴言を含む悪口を仕事にしていることへの免罪符」と分析。本来「言い訳がましくてカッコ悪い」と自覚すべき内容をあえて書いた点に、「自分の暴言や悪口はスルーしてほしい」という甘えがにじんでいると指摘する。

昭和の毒舌キャラと令和の差

昭和時代から暴言・毒舌キャラのタレントは、「毒を吐いたあとに笑顔を見せる」「共演者からフォローの言葉を入れてもらう」ことがメディア出演における基本だった。有吉弘行さんやマツコ・デラックスさんらは、このバランス感覚に長けており、鬼越トマホークの2人も地上波の番組では同様の対応ができていた。しかし、個人のSNSではそれが難しく、「ただ悪い人に見えてしまう」「キャラクターとみなしてもらえない」リスクが高まっている。

木村氏は「組織における『暴言・毒舌キャラ』の居場所がなくなった」と指摘。企業やテレビ局がコンプライアンスを重視する中で、暴言をキャラクターとして許容する土壌は急速に縮小している。SNSでの発言がそのまま批判の対象となる今、毒舌キャラの芸人は新たな表現の模索を迫られている。

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