ロサンゼルス・エンゼルスの大谷翔平選手が第2子の誕生を報告した直後、SNS上で「年子バッシング」と呼ばれる批判が噴出した。夫婦が第一子と第二子を連続して授かったことに対し、「計画的すぎる」「子供を道具にしている」といった声が上がったのだ。ネットメディア研究家でコラムニストの城戸譲氏(炎上ウォッチャー)は、この現象を「大谷選手の神格化」の裏返しと分析する。
なぜ「年子バッシング」が起きたのか
大谷選手は2024-25シーズンのNBAで、妻と共にレイカーズ戦を観戦するなど、公私ともに順調な生活を送っている。しかし、第2子発表後、一部のネットユーザーから「年子は体に負担がかかる」「芸能人やアスリートは計画的すぎる」といった批判が相次いだ。城戸氏は「大谷選手が国民的スターである証拠だが、いきすぎた反応も見られる」と指摘する。
この背景には、大谷選手に対する「現実離れしたストーリー性」の期待があるという。高校時代に160キロの剛速球を投げ、プロでは投打二刀流で活躍。渡米後もその勢いは衰えず、まるで漫画やアニメの主人公のような存在として、多くの日本人に認識されている。2025年のワールドシリーズ第4戦では、ヘンリー王子夫妻が大谷選手のプレーを観戦するなど、その人気は国際的にも異例だ。
神格化の危うさ
城戸氏は、大谷選手だけでなく、サッカーW杯に出場した日本代表選手やフィギュアスケートの羽生結弦選手にも同様の「神格化」現象が見られると指摘する。これらの選手は、現実離れした活躍により「遠い世界の住人」として扱われる一方、少しでも人間的な側面が見えると、過剰なバッシングにさらされる危険性がある。
「大谷選手はこれまでの野球選手の価値観をアップデートした存在。ロールモデルとなる先駆者がおらず、独自に道を切り開く姿は、多くの人に英雄視される。しかし、その神格化が強まるほど、プライベートな決断に対する寛容さが失われる」と城戸氏は警鐘を鳴らす。
年子バッシングは、こうした神格化の裏返しであり、ファンが選手を現実の人間として受け入れることの難しさを浮き彫りにしている。



