任侠電器第184回:無線機を巡り杉本社長と全面対決、聖域に触れた昇
任侠電器第184回:無線機巡り全面対決、聖域に触れた昇

「この店には、社長の道楽に付き合っている余裕はもうないんです」

「道楽だと?」

杉本社長が声を荒らげる。「無線機ってのはな、この店の特徴なんだよ。それを理解できないって言うのなら、俺はもう知らん」

杉本社長は、事務所に引っ込んでしまった。昇は一つ溜め息をついてから言った。

「阿岐本さん、すみません。こういうことになってしまいました」

ぶつかるのはしょっちゅう、でも全面対決は珍しい

阿岐本が尋ねた。「こうやってぶつかることは、よくあるんですか?」

それにこたえたのはおかみさんだった。「言い合いはしょっちゅうだけどね、今日みたいな全面対決は珍しいね」

無線機はこの店の聖域

「全面対決ですか」

「そりゃあそうだ。無線機は、いわばこの店の聖域だよ。触れちゃあいけない領域だったんだ」