デビュー10周年を迎えた演歌歌手の真田ナオキ(36)が、節目の勝負曲として4月に「陽が沈む前に…」(テイチクエンタテインメント)をリリースした。やせ我慢して格好をつける古風な男を描いたこの曲について、「まるで自分の主題歌のようだ」と語る。
「陽が沈む前に…」への思い
「陽が沈む前に…」は「プルメリア ラプソディ」との両A面シングルで、7月には3種類の「追撃盤」も発売された。作詞はロックバンド「怒髪天」の増子直純、作曲は上原子友康が手がけた。
真田の手元にまず歌詞が届き、「読んで『古い!』って思った。ずいぶん昔の男について歌っている。だけど、まるで自分のことみたいだ。これ、僕の主題歌?みたいな感じでした」と振り返る。増子から「真田君をイメージして書いたからね」と言われて納得したという。
「くじけて、迷っているくせに、俺は真っすぐ進んでいるのだと格好をつけている。やせ我慢の歌。でも、男の勲章ですよね、やせ我慢は」と、歌詞に込められた思いを語る。
歌手を志すまでの半生
真田は平成28年4月、師匠・吉幾三(73)が書き下ろした「れい子」でデビュー。ハスキーで男臭い歌声が魅力で、令和2年の「恵比寿」で注目され、同年の第62回日本レコード大賞「最優秀新人賞」を受賞した。
歌手を志したきっかけは、21歳の頃に、自らも被災者である民謡教室の生徒らが東日本大震災の被災者を慰問し、歌で励ます姿に胸を打たれたこと。「自分も歌で人を助けられるようになりたい」と一念発起したが、それまで歌とは無縁だった。
厳しい父の下で、人の顔色をうかがう、笑うのが苦手な子供だった。高校に進まず働いて家計を支える一方、暴走族でバイクを駆った。おいが生まれ、その愛らしい手を見て「この子に恥じない叔父になる」と、19歳の頃に生き方を改めた。
今後の活動と目標
「くじけっぱなしだったけど、つらくても逃げ出さない。何事もあきらめなかった。忘れっぽいから平気なのかも。だから、挫折は知らない」と自身の生き方を振り返る。
今年4月には大阪・新歌舞伎座で10周年記念公演を開いた。毎年恒例の秋公演として、10月23、24日には東京・浅草公会堂の舞台に立つ。「歌で笑顔になってほしい」と張り切っている。
「最近、気づいたんです。僕の目標は、歌で皆を笑顔にすることだって。『演歌、ダサいじゃん』という嘲笑でもいい。その人が笑えるなら真田ナオキを利用してもらいたい」と話している。



