フジテレビの親会社であるフジ・メディア・ホールディングス(HD)は25日、定時株主総会を開催した。清水賢治社長(フジテレビ社長兼務)は総会後の囲み取材に応じ、昨年の混乱が影を潜めた今回の総会を総括し、今後の経営ビジョンについて語った。
出席者数が約10分の1に減少、所要時間も大幅短縮
昨年の株主総会は、元タレントの中居正広氏と元フジテレビ女性アナウンサーとのトラブルに端を発する一連の問題を受け、大きな注目を集めた。そのため、会場は本社ビルから東京・有明アリーナに変更され、総会時間は268分に及んだ。
しかし、今年は本社ビルで午前10時に開始され、所要時間は130分と昨年より2時間以上短縮された。議決権を有する株主数も3万8378人(昨年5万6215人)、出席者数は360人(昨年3364人)と、いずれも大幅に減少した。出席者は昨年の約10分の1となった。
総会での議案と清水社長の評価
総会では、剰余金の処分と取締役の選任が議題に上り、いずれも可決された。清水社長はこの結果について、「昨年1年間の改革アクションプランに基づいて進めてきたコンプライアンスやガバナンス体制の刷新、事業構造の改革、資本の最適化に関する成果への評価と、その進捗を踏まえて5月に策定した新たな中期経営計画、グループビジョンへの期待によるものと考えている」と述べた。
また、今後の展望については、「社会やステークホルダーからの信頼を基盤としながら、パートナー企業やクリエイター、広告主、視聴者、ユーザーとともに、多様な作品やIPコンテンツを作り出して価値を高めていける企業グループになっていきたい」と意気込みを示した。
昨年の混乱から一年、改革の進捗と信頼回復への道
昨年の株主総会では、中居正広氏をめぐる問題でフジテレビの対応が批判を浴び、株主から厳しい質問が相次いだ。しかし、今年はそのような混乱は見られず、総会は円滑に進行した。出席者数の激減は、問題の沈静化と株主の関心の低下を示している可能性がある。
フジ・メディアHDは、昨年策定した改革アクションプランに基づき、コンプライアンス体制の強化やガバナンスの改善、事業構造の見直し、資本効率の向上に取り組んできた。今年5月には新たな中期経営計画とグループビジョンを策定し、長期的な成長戦略を打ち出している。
清水社長は、これらの取り組みが株主から一定の評価を得たと受け止めており、今後も信頼回復と企業価値向上に努める方針だ。



