「いつも喜んでいなさい」の精神で乗り切る
エッセイストで作家の阿川佐和子さん(72)は、自身を「機嫌がいい人」かと問われると、即座に答えられないという。ちょっとしたことで「あー、もう嫌だ」と愚痴をこぼし、わがままも言う。人間としてまだまだ未熟だと自覚している。それでも、できるだけ機嫌よくありたいと願い、負の感情が湧き上がるときは「いつも喜んでいなさい」と自分に言い聞かせている。
阿川さんは1953年、東京都生まれ。慶應義塾大学文学部西洋史学科を卒業後、報道番組のキャスターを経て渡米。帰国後はエッセイスト、小説家として活躍し、2012年に刊行した『聞く力』(文春新書)は170万部を超えるベストセラーとなった。2014年には菊池寛賞を受賞。近著に『年とる力』(文春新書)がある。
若き日の「無能な頷き役」から学んだこと
阿川さんは若い頃、毎日のように怒鳴られ、「無能な頷き役」と揶揄される日々を送っていた。しかし今ではどこへ行っても「あ〜、楽しかった」と笑顔で帰ってくる。その変化は、つらさを笑い飛ばす力を身につけたからだという。
「つらい仕事は神様からのプレゼント」と阿川さんは語る。ネガティブな感情も笑いに変えれば吹き飛ぶとし、高い目標を目指すと毎日が不満だらけになると警告する。「どん底でも『まあ、いいか』と笑えば楽しめる」と、夢や目標のない人生を推奨している。
年を取るのは誰でも初めての体験
阿川さんは「年をとるのは誰でも初めての体験」と述べ、加齢に伴う変化を前向きに捉えることの大切さを強調する。また、物事に取り組む際は「一番楽なものから手をつけて片づける」という実践的なアドバイスも提供している。
『年とる力』では、こうした人生観をさらに掘り下げて紹介している。阿川さんはテレビ番組「ビートたけしのTVタックル」などにも出演中で、幅広い世代から支持を集めている。



