大分県臼杵市の歴史的な町並みの一角に、築約150年の古民家を再生した私設の「妖怪博物館」と「町家ホテル」が17日、オープンする。妖怪にまつわる伝承が300以上残る同市で、関係者はまちおこしだけでなく、市内の歴史的な建築物を残し活用する機運の醸成につなげようと意気込んでいる。
市民団体が45年以上のまちづくり活動
中心となって活動を進めてきたのは、市民団体「市の美しい町並みを守る会」の理事長などとして45年以上、地元のまちづくりに尽力してきた斎藤行雄さん(66)。見星禅寺の門前にたたずむ1880年(明治13年)頃の建築とみられる木造2階建て、延べ床面積約66平方メートルの古民家を約20年前に買い取り、文化財の修復なども行う地元の大工ら職人たちと、市の魅力を発信する新たな拠点として大規模改修を進めてきた。
博物館とホテルを併設
建物の中央を壁で仕切り、東側半分を妖怪博物館「にほん妖怪博物館もののけ御殿」、西側半分を1日1組限定の町家ホテル「臼杵城下町あわい」とした。
博物館の1階部分では、県内の妖怪にまつわる天井画や1000冊以上の書籍を無料で公開しているほか、張り子人形師でもある斎藤さんらが手作りした市ゆかりの妖怪の人形など土産物も販売する。有料の2階部分(小学生以上600円)には、斎藤さんが収集した国内外の妖怪の人形やお面、貴重な書物など3000点以上が並び、訪れる人を異界へ誘う。今後は、定期的に展示替えを行うほか、張り子の絵付け体験なども予定しているという。
一方のホテルは、歴史ある建物や職人の手仕事を肌で感じられる快適な空間で、窓からは城下町の情緒が味わえるつくりになっている。