上牧町の職員たちが、太平洋戦争末期の沖縄で動員されたひめゆり学徒隊を題材にしたリーディング・ドラマ「ひめゆりたちの戦場~最果てからの叫び~」を制作した。7日午後3時と8日午前11時、町文化センター・ペガサスホールで無料で上演する。
町職員による取り組みは5回目
脚本、出演、スタッフを町職員が担う。今回で5回目となる取り組みで、これまでに長崎の被爆医師・永井隆博士や大阪大空襲、特攻隊などを題材にしてきた。前回までは出演者が台本を手に舞台上で語る場面が多い朗読劇だったが、今回は演劇部分を大幅に増やし、リーディング・ドラマと位置づけた。
ひめゆり学徒隊とは
ひめゆり学徒隊は、1945年3月の米軍の沖縄上陸直前、沖縄師範学校女子部と沖縄県立第一高等女学校から動員された生徒・教師計240人の呼称。米軍の砲撃や自決により、136人が亡くなった。
物語は、陸軍病院で負傷兵の看護にあたっていた16歳の主人公ら学徒隊が、戦況の悪化で銃弾が飛び交う中を逃げ惑い、暗い壕で身を潜める姿を通して、平和を願い、生きることの意味を描く。
同じ世代の視点で知ってほしい
初回から携わる秘書人事課参与の高木真之さん(60)が、元学徒の著書を基に脚本化。7月30日の制作発表で、今回のテーマを選んだ理由について「平和学習に取り組む中学生を中心に、同じ世代の視点で歴史を知り、自分ごととして考えてもらいたいと思った」と説明した。
出演者、スタッフ計22人全員が町職員。職員たちは7月10日から、業務終了後に稽古に励んでいる。主人公役の同課の高見陽菜さん(28)は「青春を楽しんでいるはずの年代の人たちが、悲惨な状況の中でも、精いっぱい生き抜こうとした。この人たちがいたから、今の私たちは幸せに暮らせているということを伝えられたら」と力を込める。
阪本正人町長は「戦争当事者や語り部の方が年々少なくなったり、高齢になったりする中、戦争の悲惨さを伝えるのは町の責務。今後も情報発信をしていきたい」と話した。



