アジア版オリンピックとも呼ばれる4年に1度のスポーツの祭典「愛知・名古屋アジア競技大会」が19日から10月4日までの日程で開催される。45の国と地域から1万5000人を超える選手やスタッフらが参加し、陸上や水泳など43競技が行われる。10月18日にはアジアパラ競技大会も始まる。
選手たちの好機と日本の目標
2年後にロサンゼルス五輪を控え、選手たちには現在の力を確かめる好機となる。ホッケーやスカッシュなど五輪予選を兼ねる競技もある。
日本選手団は、1966年のバンコク大会で獲得した最多の78個の金メダルを上回ることを目標としている。ロス五輪で金メダルを目指すレスリングの藤波朱理選手や競泳の大橋信選手らの活躍が期待されている。
大会の理念と歴史
アジア大会は、戦争で引き裂かれた諸国の絆を取り戻そうと、51年に第1回が開かれた。最近は中東の混迷が長引き、中国や北朝鮮と周辺国の緊張も高まっている。
日本での開催は夏季大会としては3度目だ。58年の東京大会では運営能力の高さを示し、64年東京五輪の開催決定につながった。94年の広島大会では被爆地から平和の尊さを発信した。
経費膨張と安全対策
今大会では、大規模な国際スポーツ大会をどう持続可能な形で運営するかも問われる。アジア大会とパラ大会の開催経費は当初、計1200億円と想定されていたが、資材や人件費の高騰などで3700億円にまで膨らんだ。
経費削減のため、選手村の建設をやめ、コンテナ型宿泊施設やクルーズ船を活用する。競技会場の多くは既存の施設を使う。8日に東海地方を襲った大雨では、コンテナ型宿泊施設から選手らが一時、別の建物に避難した。運営側は気象情報に注意を払い、安全に万全を期す必要がある。



