俳優の志尊淳が、西島秀俊主演の映画『存在のすべてを』(2027年2月5日公開)に出演することが発表された。志尊は、30年前に起きた未解決誘拐事件の被害者で、物語の核心を握る写実画家・内藤亮を演じる。あわせて、志尊を捉えた場面写真も公開された。
塩田武士のミステリー小説を実写化
本作は、『罪の声』などで知られる塩田武士の同名ミステリー小説を実写映画化。1991年に発生し、未解決のまま時効を迎えた「二児同時誘拐事件」に隠された真実を描く。『64-ロクヨン-』『ラーゲリより愛を込めて』などの瀬々敬久監督がメガホンを取り、西島のほか、広瀬すず、仲村トオル、斎藤工、青柳翔、光石研、永島敏行、奥田瑛二が出演する。
志尊淳が演じる内藤亮とは
志尊が演じる亮は、彗星のごとく美術界に現れた謎の写実画家。4歳のときに何者かに誘拐され、3年後に祖父母のもとへ戻ったものの、消息不明だった“空白の3年間”について何も語らないまま生きてきた。志尊は、広瀬演じる同級生と心を通わせる高校時代から、写実画家として活動する36歳までを演じる。
役作りでは、本作に絵画を提供し、監修も務めた現代写実画家・大畑稔浩氏のもとで写実画の技法を学んだ。志尊は「初挑戦した写実画は、テクニックはもちろん、それ以上に本作のテーマにも通じる『写実画を通じて何を表現するか』を、役として咀嚼していきました。非常に奥深い世界ですが、役に説得力を持たせるためひたすら練習し、必死にもがきました」とコメントしている。
空白の期間の表現への試行錯誤
高校時代と36歳という異なる年代に加え、劇中で描かれない年月をどう表現するかについても試行錯誤したという。「月日を経た変化や、描かれない空白の期間をどう構築するかを悩み抜きました。特に『沈黙』を体現する高校時代については、立ち姿やふとした仕草、独特の間合いなど、言葉に頼らない表現を徹底的に追求し、目に見えない空気感を作り上げました」と語った。
瀬々監督作品には今回が初参加。志尊は「以前から拝見していた瀬々監督の作品に参加できる喜びを胸に、自分にできることを追求して臨みました」と振り返り、「情に厚く、現場の先頭を走る監督に食らいついていくぞ、という熱量を持てるのは瀬々組ならではの魅力です」と語った。
公開された場面写真では、自然光が差し込む室内で静かに腰掛ける亮の姿を捉えている。その背後にはイーゼルとキャンバスが置かれ、寡黙な人物像と写実画家としての現在をうかがわせる一枚となっている。志尊は「見る人や着眼点によって、捉え方が大きく変わる作品だと思います。ぜひ劇場でこの世界を体感してください」と呼びかけている。



