任侠電器 第122回 今野敏 甘糟刑事が事務所を訪れ、いじめられた女子高校生の名前を知りたがると阿岐本に報告
任侠電器 第122回 今野敏 甘糟刑事が事務所を訪れ、いじめられた女子高校生の名前を知りたがると阿岐本に報告

甘糟は慌てた様子で言った。

「俺だって逮捕しなきゃって思ってるよ」

「そうですか」

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「じゃあ、俺、帰るからね。高校生のことで何かわかったら、すぐに連絡をちょうだいよ」

「承知しました」

甘糟が事務所を出ていくと、日村は代表室に向かった。

代表室での報告

「今、甘糟さんが来ました」と告げると、阿岐本が聞き返した。

「それで?」

「宝楽の大将は、香苗の名前を出さなかったようです。甘糟さんは、いじめにあっていた女子高校生の名前を知りたがっていました」

「ほらな」と阿岐本が言った。「宝楽の大将はちゃんと物事がわかってなさるんだよ」

「はい」

「鍵はその女子高校生だと、甘糟さんは言っていました」

「そう。香苗は俺たちにとって切り札だよ」

どういう意味だろう。日村はしばし考えていた。

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