明治時代の文豪・夏目漱石が、親友の俳人・正岡子規と暮らした「愚陀佛庵(ぐだぶつあん)」が24日、松山市内に再建され、記念式典が開かれた。松山が舞台とされる漱石の小説「坊っちゃん」の発表から120年の節目に合わせ、市が「文学のまち」の拠点として整備した。
愚陀佛庵とは
愚陀佛庵は、漱石が英語教師として松山に赴任した際に下宿した木造2階建ての民家。漱石の俳号「愚陀佛」にちなむ。松山出身の子規が身を寄せ、1895年8~10月の52日間、互いの創作活動に影響を与え合った場所。坊っちゃんは、漱石の松山での生活を下敷きにしたとされる。
再建の経緯
建物は1945年の空襲で焼失。愛媛県が82年に松山城近くで復元したが、2010年に土砂崩れで倒壊していた。松山市が復元時の設計図などを基に、子規の母校・市立番町小学校の敷地内に再建した。
施設概要と今後の活用
総事業費は約2億円。1階の和室を句会や茶会の会場として有料で貸し出し、隣接する展示棟で漱石と子規の交流を紹介する。
記念式典で、野志克仁市長は「日本近代文学に大きな影響を与えた場所。俳句の都・松山の情報発信の場としたい」とあいさつした。



