京都市南区の東寺(教王護国寺)で、国宝「兜跋毘沙門天立像」の特別公開が始まった。同像は通常、非公開の秘仏で、今回の公開は約30年ぶりとなる。高さ約2.6メートルの木造彩色の立像は、平安時代初期の作とされ、迫力ある表情と細やかな造形が特徴だ。
秘仏公開の背景と意義
東寺の僧侶によると、兜跋毘沙門天は北方を守護する神として信仰を集めてきた。今回の特別公開は、東寺の創建1200年を記念した企画の一環で、2026年7月20日から8月31日までの期間限定で行われる。拝観料は大人800円、中高生600円、小学生400円。
「この機会に、多くの方に国宝のすばらしさを体感していただきたい」と東寺の関係者は話す。公開初日には早朝から長蛇の列ができ、訪れた人々は静かに見入っていた。
展示の見どころ
兜跋毘沙門天立像は、頭部に兜をかぶり、甲冑を身に着け、右手に宝棒、左手に宝塔を持つ姿が印象的。足元には邪鬼を踏みつけ、力強さと威厳を漂わせる。彩色は経年で一部剥落しているが、当時の華やかさを忍ばせる。
また、同時に公開されている国宝「金剛力士立像」も見逃せない。東寺の講堂に安置される両像は、密教の世界観を具現化した貴重な文化財だ。
アクセスと注意点
東寺はJR京都駅から徒歩約15分。拝観時間は午前8時30分から午後5時まで(最終受付は午後4時30分)。混雑が予想されるため、時間に余裕を持って訪れることをおすすめする。



