パロアルトのホテルに到着したWaymoの車両は、車寄せのエントランスまで迎えに来た。アプリで配車を依頼すると、車内温度を華氏68度(約20度)に設定したり、YouTube Musicのアカウントを連携して好みの音楽を流すこともできる。ただし、乗車地は現在地周辺からしか指定できず、離れた場所に先回りさせることはできない。
信号なし交差点での挙動と車線変更の機敏さ
信号のない交差点で左折待ちになると、Waymoは対向車の流れが途切れるまでじっと待ち続けた。強引に鼻先を入れる人間のドライバーとは対照的で、この時は対向車が察して減速し、道を譲ってくれた。一方で車線変更の判断は機敏で、前方が詰まると隣の車線へすっと移っていく。工事で車幅が狭まった区間では前走車のブレーキに合わせて速度を落とし、じわじわと進んだ。急がず、かといって遅すぎない運転だと感じた。
配車エリアと料金の実態
サンフランシスコ市内では頻繁に見かける車両も、郊外のマウンテンビュー周辺では台数が少なく、配車に30分かかる場面もあった。料金は、パロアルトのホテルからアップル本社のあるクパチーノまでの約25kmで58.67ドル(約9400円、1ドル=161円換算)だった。ほかの乗車も10km前後の移動で27〜39ドルかかり、決して安くはない。深圳のPony.aiは12.9kmで32.8元(約660円)だったから、米中の物価差を踏まえても開きは大きい。
高速道路走行は停止中
アップル本社までの乗車では、Googleマップの経路検索なら20分あまりの道のりに52分かかった。Waymoが高速道路の国道101号を使わず、幹線道路のエル・カミーノ・レアルを制限速度どおりに進み続けたためだ。乗車した6月下旬、Waymoの高速道路走行は全面的に止まっていた。配車の段階で、高速道路を使わないルートのため時間がかかるという注意が表示された。
本来なら、Waymoは高速道路も使えるはずだった。2025年11月にサンフランシスコ・ベイエリア、ロサンゼルス、フェニックスで一般利用者向けの高速道路走行を始め、その後マイアミにも広げている。高速道路経由のルートが有意に速い場合に選ぶ仕組みで、アメリカ・TechCrunchによると、ベイエリアでは45分から1時間超かかっていた半島縦断ルートの所要時間が大幅に縮まったという。しかしその後、高速道路走行は一時停止されている。



