三重県警は2026年度、聴覚障害者や発話が困難な人が警察官不在の交番や駐在所を訪れた際に連絡を取れる手段として、手話通訳を介したビデオ通話サービス「手話リンク」を県内全185か所の交番・駐在所に導入した。このサービスにより、掲示された二次元コードをスマートフォンなどで読み込むと、手話通訳オペレーターを介してその場で管轄の警察署員と連絡が可能となる。
背景と従来の課題
従来、巡回などで警察官が交番や駐在所に不在の場合、訪れた人は管轄の警察署と通話できる電話が設置されていた。しかし、耳の不自由な人や発話が難しい人は直接、管轄の警察署を訪れる必要があり、負担となっていた。今回の導入により、こうした障壁が解消される見込みだ。
サービスの詳細と運用
県警地域課の米田元彦次長は「勤務員がいない場合は24時間いつでも使える。取り組みを広く知ってもらい、必要な機会に使ってほしい」と述べている。サービス開始にあたり、津署の津駅前交番でデモンストレーションが行われ、県聴覚障害者協会会長の深川誠子さん(56)が来所者役として参加した。聴覚と言語機能に障害がある深川さんは「手話での通話はスムーズにできた。困った時に安心して交番を使えるようになる」と評価した。
今後の展望
三重県警は、このサービスを広く周知し、聴覚障害者や発話困難者が警察サービスをより利用しやすくなるよう努めるとしている。また、他の都道府県警の参考事例となる可能性もある。



