J:COMは8月19日と20日の2日間、一般財団法人経済広報センターが主催する「教員の民間企業研修」の一環として、東京都町田市の教員17人を受け入れ、ショート動画の制作やデータ活用、学校DXに関するワークショップ、ニュース番組の制作などを実施しました。
教員は企業の仕事を通じて「伝える力」や「課題を解決する力」を学んだほか、情報発信の具体的な手法を体験。研修後には「学校現場にも応用できる」「チームワークが鍛えられ、他校の先生との横のつながりも深まった」といった声が寄せられたといいます。
「教員の民間企業研修」とは
「教員の民間企業研修」は、教員が企業の考え方や取り組みを学び、教育現場に生かすことを目的に1983年から実施されています。J:COMが同研修に参画するのは、2026年度で3回目。「教育現場における新たな気づきや学びにつながる機会」を提供する狙いです。
今回J:COMが実施した研修では、30秒の動画に情報を凝縮すること、データから課題を発見すること、異なる役割のメンバーと一つの番組をつくることなど、企業の実務に基づく題材を扱いながらも、授業づくりや学級・学年運営につながる要素を取り入れました。
30秒のショート動画制作とデータ活用ワークショップ
2日間の研修のうち、1日目の午後に行われたのは「伝える力を学ぶ!縦型ショート動画 制作体験ワークショップ」。J:COMグループで動画制作・映像企画を手掛けるプルークスが講師を務め、参加した教員が企画、撮影、編集までの一連の工程に挑戦しました。
制作する動画の長さは、わずか30秒。限られた時間の中で「何を伝えるのか」、「どの順番で見せるのか」を整理し、わかりやすい形へ落とし込む必要があります。相手に関心を持ってもらう導入を考え、要点を絞り、印象に残る形に編集する――。SNSで短い動画が日常的に視聴されるなか、情報を簡潔に届けるための構成力や表現力は、例えば学校行事の案内や児童・生徒の活動紹介、保護者へのお知らせといった形で、学校現場でも応用できそうです。
また、同じく1日目には「社会とつながるデータの力」をテーマにしたワークショップも実施されました。ここではデータサイエンティストが実務で用いる思考プロセスを体験。J:COMにおける実際のデータ活用事例を題材に、データから課題を見つけ、原因について仮説を立て、改善策を考える流れを実践しました。この考え方は学校教育現場で、例えば学習状況やアンケートの結果を見ながら、児童・生徒がつまずいているポイントを探し、その背景を考えるといった活用につなげられそうです。
学校DXセッションと番組制作体験
2日目の「学校の未来を考えるDXセッション」では、児童・生徒の安心・安全や、教員の業務負担といった具体的な課題が取り上げられ、参加者はグループワークなどを通じて学校現場の課題を整理し、ICTやDXを使ってどのような解決ができるのかを議論しました。
また、SNSやインターネットの利用実態を題材に、子どもの「デジタル自律力」を考えるワークショップも開催。写真や動画を投稿する際の注意点、個人情報の保護、SNS上のコミュニケーショントラブルなどについて、事例を交えながら意見を交換し、子ども自身が自律的にリスクを捉え、適切に判断できるようにするため、大人はどう関わるべきかが話し合われました。
研修の締めくくりは、横浜の番組制作スタジオで行われた番組制作体験です。ここではニュース番組ができるまでの工程と、それぞれのスタッフが担う役割について説明を受けた後、参加者は中継レポーター、カメラマン、アナウンサー、スイッチャーなどに分かれ、本番さながらのミニ番組を制作しました。番組制作は一人ひとりが自分の役割を果たすだけでは完成せず、出演者、撮影担当、進行を管理するスタッフ等がタイミングを合わせ、情報を一つの番組としてまとめる点が難しいところです。
参加した教員からは、「番組制作と授業づくりは共通点が多いことに気付いた」「チームワークが鍛えられ、他校の先生との横のつながりも深まった」といった感想が寄せられたといいます。J:COMでは今後も「次世代のチャレンジ支援」の一環として、「教育支援」をテーマに地域に貢献する活動を展開していくとしています。



