EU欧州委、グーグルに他社AIサービスへアンドロイド開放命令
EU欧州委、グーグルに他社AIへアンドロイド開放命令

欧州連合(EU)の執行機関である欧州委員会は16日、米IT大手グーグルに対して、スマートフォン向け基本ソフト(OS)「アンドロイド」の機能を他社の人工知能(AI)サービスに開放するよう命じた。この措置は、巨大IT企業による自社サービスの優遇を禁止する「デジタル市場法(DMA)」に基づいており、利用者の選択肢を広げることを目的としている。

背景と問題点

欧州委は、グーグルのAIサービス「ジェミニ」がアンドロイド上で完全に統合されている一方、オープンAIが開発した「チャットGPT」など競合他社のAIサービスは接続が制限されている点を問題視した。これにより、利用者は事実上グーグルのAIサービスしか選択できず、競争が阻害されていると判断した。

今回の命令により、他社のAIサービスもアンドロイド搭載スマートフォン上で音声による起動が可能となり、具体的にはタクシーの予約、チャットの返信、最近訪れた場所の情報提供などの機能を利用できるようになる。グーグルは2027年7月から、他社のAIサービスに対してアンドロイドの機能を開放する見込みだ。

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データ共有の要求

欧州委はさらに、グーグルが検索サービスを通じて収集するデータについても、匿名化した上で他社のAI検索サービスに共有するよう求めた。これにより、競合他社も同等のデータを活用してAI検索サービスを開発・改善できる環境を整える狙いがある。

EU域内では、スマートフォンユーザーの約6割がアンドロイド搭載端末を使用しているとされ、今回の措置は多くの消費者に影響を与えるとみられる。DMAは2024年3月に完全施行され、これまでにもアップルやメタなど他の巨大IT企業に対する規制措置が取られている。

今後の影響

グーグルはこの決定に対して、技術的・法的な課題を指摘する可能性がある。しかし、DMAに違反した場合、企業は全世界売上高の最大10%に相当する制裁金を科されるリスクがある。欧州委は、今回の措置がデジタル市場における公正な競争を促進し、最終的に消費者の利益になると強調している。

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