ハイブリッド教科書の希望が7~8割
文部科学省は16日、2030年度以降に正式な教科書として導入されるデジタル教科書について、全国の教育委員会などに希望する形態を聞いた調査結果を公表した。調査は昨年10~12月、国公私立の小中高の教科書を採択する都道府県・市町村教育委員会や国私立学校などを対象に実施された。
教科書の形態として「紙のみ」「ハイブリッド」「デジタルのみ」の三択から選んだ結果、ハイブリッド型を選んだ回答は小学校で88.3%、中学校で86.3%、高校で78.4%と、小中高全体で7~8割に上った。一方、紙のみは小学校6.1%、中学校6.5%、高校16.8%、デジタルのみは小学校5.5%、中学校7.1%、高校4.7%だった。
全教科・科目で紙の割合がデジタルを上回る
ハイブリッド型を選んだ回答者に対し、望ましい紙とデジタルの割合を小中高の教科・科目ごとに尋ねたところ、全ての教科・科目で紙の割合がデジタルを上回った。具体的な割合の内訳は調査結果で示されているが、どの教科でも紙の比率が50%を超え、特に小学校では国語や算数など基礎教科で紙の割合が高くなる傾向が見られた。
文部科学省はこの結果を踏まえ、今後のデジタル教科書の導入に向けた検討を進める方針。デジタル教科書は学習の個別最適化や情報活用能力の向上に寄与すると期待される一方、紙の教科書の利点も重視する声が強いことが明らかになった。
調査の背景と今後の展望
政府はGIGAスクール構想により1人1台端末の整備を進めてきたが、教科書のデジタル化については慎重な議論が続いてきた。今回の調査結果は、現場の教育委員会や学校がデジタル化の恩恵を認めつつも、紙の教科書の重要性を依然として高く評価していることを示している。
文部科学省は「紙とデジタルのそれぞれの特性を生かしたハイブリッド型が望ましいという意見が多数を占めた」とコメント。今後、具体的な紙とデジタルの割合や、デジタル教科書の機能・仕様について、さらに詳細な検討を進める予定である。



