日本の水族館からラッコが消えた理由 122頭からわずか2頭に激減
日本の水族館からラッコが消えた理由 122頭→2頭

鳥羽水族館(三重県)は10日、ラッコの生態や飼育の歴史を紹介する特設サイト『ラッコぺディア』に、新たに3D骨格標本を追加した。このサイトでは、同館で暮らすラッコ「メイ」と「キラ」のプロフィールや一日の過ごし方、飼育係の仕事、ラッコの生態などを詳しく解説。水槽に貼り付けたイカの耳をジャンプして取る「イカミミジャンプ」や、カラーコーンを肩に担ぐ「バズーカ」といった、同館独自の用語も紹介されている。

1994年には122頭、現在は2頭だけ

鳥羽水族館の飼育史によると、国内のラッコ飼育頭数が最も多かった1994年には、全国28の園館で122頭が飼育されていた。ラッコは一部の施設だけで見られる珍しい動物ではなく、各地の水族館で身近に会える存在だった。しかし現在、日本国内で飼育されているラッコは、鳥羽水族館のメイとキラの2頭のみ。日本でラッコに会える施設も鳥羽水族館だけとなっている。1994年の122頭から約30年でわずか2頭まで減少したことになる。

なぜラッコは減ったのか

国内のラッコが減少した背景には、海外から新たな個体を迎えることが難しくなったことや、飼育下での繁殖が思うように進まなかったことがある。鳥羽水族館では1983年、アラスカから4頭のラッコを迎えて飼育を開始。翌1984年には日本で初めてラッコの赤ちゃんが誕生し、大きなブームを巻き起こした。その後も繁殖や施設間での移動が行われてきたが、2025年には国内でラッコを展示する施設が鳥羽水族館だけとなった。

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現在の2頭、メイとキラ

現在、鳥羽水族館で暮らしているのは、2004年に同館で生まれたメイと、2008年にアドベンチャーワールドで生まれ、2021年に鳥羽水族館へやってきたキラ。どちらもメスで、同館の人気者だ。2頭が食事をしたり、泳いだり、毛づくろいをする様子は、24時間配信されているライブカメラからも見ることができる。

子どもの頃には各地の水族館で当たり前のように会えたラッコだが、今ではその姿を日本で見られること自体が非常に貴重になっている。「ラッコぺディア」は、メイとキラのかわいらしさを楽しめるだけでなく、日本の水族館とラッコが歩んできた歴史や、現在置かれている状況を知るきっかけにもなりそうだ。

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