総務省は7月17日、偽広告への対策を議論する有識者会議を開催し、SNS大手による対策状況について調査結果を取りまとめた。SNS上では、著名人や有名企業の名前をかたった投資詐欺や、不正品の購入を促す偽広告が社会問題化しており、広告主の本人確認状況について十分な回答が得られなかったとして、詳細な開示を求めた。
調査対象は国内月間利用者1000万人以上の大手5社
調査は、国内の平均月間利用者数が1000万人以上の大手SNS事業者を対象に実施された。米GoogleやLINEヤフー、米Meta、TikTok、インターネット掲示板「5ちゃんねる」を運営するジー・サーチ(東京)の5社に対し、広告主の本人確認について質問。いずれも「リスクに応じて実施」と回答したものの、どのような場合に確認しているのか具体的には説明しなかった。
X(旧Twitter)は、投資や政治、金融商品関連の広告について本人確認を実施しているとした。総務省は、確実な本人確認の実施を促すため、各社がとる手続きの詳細について調査に応じるよう求めた。
広告掲載後の内容変更や事前審査回避も問題視
広告掲載後に内容を投資詐欺などの悪質なページに変更する手口が横行していることも問題視された。事前審査をすり抜けようとする広告主への対策状況も明らかにするよう要請した。出席した委員からは、目まぐるしく状況が変化する中で「迅速な対応が不可欠。海外の規制との整合性も考慮する必要がある」などの意見が出た。
また、利用者が広告主などの情報を検索できる仕組みを導入していたのはGoogleとMetaの2社のみだった。不適切な広告に対する削除の申出件数や実施件数などの実績についても十分な回答が得られず、透明性に関わる情報開示の在り方に課題を残した。
総務省は年1回程度、重点項目を設定し調査へ
総務省は今後、年1回程度、重点項目を定めて取り組み状況を調査するとしている。偽広告対策の実効性を高めるため、各社の自主的な取り組みとともに、規制の必要性も引き続き検討される見通しだ。



