Z世代社員の謝罪に絵文字、50代上司困惑…ビジネスチャットの世代ギャップ
Z世代社員の謝罪絵文字に50代上司困惑 ビジネスチャットの世代ギャップ

ある50代の男性上司は、新入社員がミスをしたため叱責したところ、チャットで「ごめんなさい」というメッセージに絵文字が添えられて返信されてきたことに驚き、「今時は謝罪に絵文字を使うのが当たり前なのか」と困惑した体験を語る。このエピソードは、職場における世代間のコミュニケーションギャップを象徴している。

絵文字の利用実態:世代で大きく分かれる評価

女性向けキャリアスクール「SHElikes」を運営するSHE株式会社が2025年9月に発表した「職場コミュニケーションにおける絵文字利用」調査によると、職場で絵文字を「よく使う」「ときどき使う」と回答した人は42%、「あまり使わない」「まったく使わない」は58%と、利用状況は二分された。

職場での絵文字使用を好ましいと考えるかについては、「好ましい」が42%、「あまり好ましくない」「好ましくない」が58%と、こちらも意見が割れた。しかし、年代別に見ると顕著な差が現れた。20代女性の62%、30代女性の66%が「好ましい」と回答したのに対し、50代男女の76%が「好ましくない」と答えた。つまり、若い世代ほど絵文字を肯定的に捉え、上の世代ほど否定的であり、世代間ギャップが明確に存在する。

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ビジネスチャットの普及が背景に

職場で絵文字を使用する場面として最も多かったのは「社内チャット」で、次いで「社内メール」「社外チャット」が続いた。一方、「社外メール」での使用は少数派にとどまり、社外では相手や状況を選んで使い分ける傾向がうかがえる。この背景には、ビジネスチャットツールの普及がある。チャットはメールよりもカジュアルなコミュニケーション手段と認識され、絵文字やスタンプが自然に使われる環境が整っている。

SHEの調査担当者は「若い世代は日常的にスマートフォンやSNSで絵文字を使い慣れており、ビジネスシーンでも感情を伝える手段として自然に取り入れている。一方、上の世代は絵文字を『軽い』『不真面目』と受け取る傾向があり、そこに認識のずれが生じている」と分析する。

「間違い」とも言い切れない理由

上司が絵文字付きの謝罪メッセージに違和感を覚えるのは理解できるが、若手社員の行動を一概に「間違い」と断じることはできない。なぜなら、若者にとって絵文字は単なる装飾ではなく、感情を正確に伝えるための重要なツールだからだ。特に謝罪の場面では、文字だけでは冷たく見えるのを和らげる意図がある。また、社内チャットという比較的カジュアルな媒体では、絵文字を使うことがむしろ適切な場合もある。

ビジネスコミュニケーションの専門家は「世代間ギャップを解消するには、互いのコミュニケーションスタイルを理解し、場面や相手に応じた使い分けを意識することが重要。企業内で絵文字の使用に関するガイドラインを設けるのも一案」と提言する。

今後の職場コミュニケーションのあり方

調査結果は、職場での絵文字使用が一概に否定されるものではなく、世代や状況によって適切さが異なることを示している。企業は、多様な世代が働く環境において、コミュニケーションのルールを共有し、柔軟な対応を促す必要がある。特に、チャットツールの利用が増える中で、絵文字やスタンプの使い方についての認識合わせが、円滑な業務遂行に寄与するだろう。

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